香港の大手レストラングループ「マキシムグループ」傘下のレストランで現在、「青森フェア」が開催されている。青森県は7月20日、キックオフとして業界関係者向けにプロモーションイベントを開いた。
すしレストランチェーン「千両」では9月3日まで、全店で「青森県フェア」として県内産のメバル、ヒラメ、ホタテなど5種類の刺し身盛り合わせ(288香港ドル)、3種盛り合わせ(98香港ドル)、メバルの煮つけ(198香港ドル)などの特別メニューを展開。飲料も青森の地酒「じょっぱり」や津軽地方産の完熟した甘いリンゴから搾った果汁をふんだんに使った「りんご酒」なども。デザートには、メロンの生産地としても7月~8月に最盛期を迎えている実の柔らかい津軽メロンをアイスクリームを添えて58香港ドルで提供する。
フェアに先立ち、エレメンツ店(Shop 2002, Second Level Elements, 1 Austin Road West, Tsim Sha Tsui)には三村知事も訪れた。「青森には、リンゴ以外にもおいしいものがたくさんある。食べ物だけでなく、ねぶたのような伝統的なものもとても大切にするところ。香港の人にもっと青森を知ってもらいたい」と話した。「職人」代表として、青森県野辺地町漁業協同組合の杉山正七さん、六花酒造の河合貴弘さんも来港、県食材をPRした。杉山さんは「青森のホタテは北海道に次いで生産量2位を誇る。小ぶりだが、その分味が濃厚。香港の人たちに、安心・安全・新鮮なホタテを食べてほしい」と説明した。
このほか丼丼屋では全店舗で青森県産米にも焦点を当てたメニューを展開。すでに定番メニューにも入っている「十和田バラ焼き丼」(78香港ドル)をはじめ、ショウガみそおでん(28香港ドル)や、ホタテかき揚げうどん(78香港ドル)、セットメニューなども並べ、三村知事も同店でも地元のメディアインタビューに対応した。
「ABCクッキングスタジオ」では20日、青森県食材を使った特別レシピのクラスを開講。青森県産の黒大蒜とホタテ、フリーズドライリンゴを使った「ホタテとりんごのグラタン」、生クリームとリンゴジュース「希望の雫」をベースに、角切りコンポートをアクセントに加えた「リンゴのムース」、リンゴジャムを使ったノンアルコールのカクテル「リンゴのスパークリングカクテル」の3つのレシピが紹介された。イベントの中盤では三村知事自らスライドを用い青森の魅力をPRした。知事は、青森の名産であるリンゴ、ニンニク、マグロ、観光スポットとして知られる十和田湖などが描かれたオリジナルTシャツを用意し、スライドが変わる度に何枚にも重ね着したTシャツを脱ぐパフォーマンスを見せると会場からは拍手と歓声が上がった。
青森県はこれらの活動を通して、香港からの観光客誘致と青森県産食品の輸出促進を図る。