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香港で海外初の「農業女子」プロジェクト 日本から12人が農産物対面販売

店頭で農産物を販売する農業女子の面々

店頭で農産物を販売する農業女子の面々

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 SOGO銅鑼湾とイオンスタイル康怡(コーンヒル)で1月11日、「農業女子フェアin香港」がスタートした。

手作り説明書付きの大根

 農業女子プロジェクトは、農林水産省が推進するプロジェクトの一つ。女性農業者が日々の生活や仕事の中で培ってきた知恵を、さまざまな企業が持つ技術やアイデアなどと結び付け、新しい商品やサービス、情報を社会に発信していくための取り組みだ。日本ではプロジェクト発足後、女性でも使いやすく見た目にもかわいらしさを取り入れたトラクターや、天然由来成分入りで紫外線カット効果のある虫よけスプレーなど、女性農業者ならではの視点で企業と開発された商品が続々と登場している。

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 同プロジェクトは、2013年11月のスタート当初は30数人だったが、2年目には100人を上回り、今では500人以上のメンバーが在籍している。活動を通じて、「社会、農業界での女性農業者の存在感を高める」「女性農業者自らの意識の改革、経営力の発展を促す」「若い女性の職業の選択肢に農業を加える」ことも目標としている。

 今回の香港フェアでは、北は青森、南は鹿児島まで、12人の農業女子が出品した約20商品が店頭に並ぶ。「野菜(常温)」「野菜・生果(要冷蔵)」「加工品」の3つのブースに分けて販売し、フェア期間中は12人の農業女子が交代で会場に立ち、試飲や試食などのプロモーションを直接行う。

 野菜で特に人気が高いのは、キャベツ(福岡県)や大根(神奈川県)など。キャベツは葉付きのまま販売されており、新鮮な見た目に引かれ購入していく香港人も多いという。大根には、日本語のほか中国語・英語・韓国語で翻訳された生産者からのメッセージレターがセットされている。20~30種類のトマトを通年栽培している「さいたま榎本農園」の榎本房枝さんは、「日本の食材は安くないが、健康への投資と言って買ってくださる海外の方も多い。これをきっかけに香港でもおいしいトマトを広められたら」と話す。同フェアでは6種類のトマトを組み合わせた色鮮やかなトマトセットを販売する。

 加工ブースでは、「りんごジュース」(山形県)、「梅じゃむ」(和歌山県)などが注目を集める。自家製の「梅じゃむ」「梅しろっぷ」を販売する「かきぶち農園」の垣淵浩子さんは、「香港でのフェアのために、パッケージデザインだけでなく、商品をおいしく召し上がっていただくためのオリジナル食べ方説明書も用意した。私たちの農園は『世界農業遺産』に認定されているが、それを名前だけでは終わらせないよう、このような活動を通して盛り上げていきたい」と意気込む。

 農林水産省が発表した日本の農林水産物・食品の輸出額統計によると、12年連続で香港が1位(2016年現在)。「今回のフェアをきっかけに定期的に香港で販売できるようにしていきたい」「農業女子のロゴを香港の皆さんにも覚えてもらいたい」など、農業女子たちの意気込みも高い。

 開催時間はSOGO銅鑼湾=10時~22時(金曜・土曜~22時30分。イオンスタイル康怡=10時~22時30分。今月18日まで(SOGO銅鑼湾は17日まで)。