香港では10版目となる「ミシュラン・ガイド香港・マカオ版(米芝蓮指南香港澳門)2018」が11月30日、マカオのIRリゾート「City of Dreams」で発表された。最近は俳優業と並んででシェフとしても活躍している謝霆鋒(ニコラス・ツェ)さんがミシュランから「米芝蓮之友」に任命され、自家製のパンを振る舞った。
3つ星を獲得したのは、「Bo Innovation」「L'Atelier de Joel Robuchon」「1/8 Otto e Mezzo-Bombana」「龍景軒(Lung King Heen)」「すし志塊」「唐閣(T’ang Court)」の6店。3年連続で同じレストランの選出となった。目新しさはないが、逆に言えばどのレストランも高いクオリティーを維持していると評価された。
2つ星は前年の14店から11店と3店減となった。ランドマークマンダリンオリエンタルの「Amber」、フォーシーズンズ内にあるフレンチレストランの「Caprice」、アワビが有名な「富臨飯店(Forum)」、日本食の「柏屋」、マンダリンオリエンタルの「Pierre」、リッツカールトンの「天空龍吟」、シャングリラの「香宮(Shang Palace)」、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)にある広東料理の「新同楽(Sun Tung Lok)」のほか、「旅(Ta Vie)」、「天龍軒(Ting Lung Heen)」、「欣圖軒(Yan Toh Heen)」など、ほぼなじみのラインアップだ。
1つ星は昨年より6店多い46店が獲得した。新しく選ばれたのは8店で、コンテンポラリーな欧州料理を提供する「Arcane」、シンガポールと上海で成功している広東料理の店の香港店である「御寶軒(Imperial Treasure Fine Chinese Cuisine)」、日本料理「懐石さおとめ」はWagyu Kaiseki Denから改名したため新規扱いとなった。アラン・デュカスさんが海鮮の素材を中心としたフレンチを提供する「Rech」、女性シェフのVicky Lauさんの「Tate」は日本とフレンチを組み合わせた料理などアイデア満載の料理で、「創新菜(Innovative)」という形でどこの国の料理にも属さない形で区分けされた。浅水湾(Repulse Bay)のビーチを見ながらフレンチを楽しめる「The Ocean」、広東料理の「怡東軒(Yee Tung Heen)」など。卓越した技術で評価を受けた広東料理の「営致会館(Ying Jee Club)」は宣伝もあまりしていないことも間接的に評価につながったという。
日本料理は3つ星の「すし志魂(しこん)」、2つ星の「柏屋」「天空龍吟」、1つ星の「I M Teppanyaki & Wine」「aiseki Den by Saotome」「鮨とかみ」、「鮨わだつみ」、「Takumi by Daisuke Mori」の計8店が受賞し、日本人料理人が評価されたほか、昨年同様、日本人シェフ・佐藤秀明さんが手掛けるフレンチ「旅(Ta Vie)」も2つ星に選ばれるなど日本人の活躍も目覚ましい。