香港のミッドレベルエスカレーターの側面、Shalley Street(些利街/シェリーストリート)に3月27日、香取慎吾さんが描いたペインティング・アートが完成し披露セレモニーが行われた。香港政府観光局(HKTB)のプロジェクトの一つで、香港各地で開催される「香港アートマンス」に連動した企画。
HKTBはここ数年、香港島中環(セントラル)エリアとそこに隣接する上環(ションワン)エリアの新旧が混在する地域を「オールド・タウン・セントラル」(OTC)と名付けインスタ映えする街の5つの散策コースなどを紹介している。街の壁に描かれたさまざまなストリート・アートが撮影スポットとして世界の旅行者やインスタグラマーに人気を集めている。2014年から毎年3月、NPOによるストリート芸術祭も開催。今年もセントラル地区に新たに29カ所のスポットが誕生している。
香取さんのパブリック・アートでは青森県津軽鉄道の列車が知られているが、今回の作品は海外初の試みとなる。香取さんは、香港をイメージしてモチーフに龍を選び、作品名を「大きなお口の龍の子(大口龍仔)」と名付けた。龍は風水上、パワーがある、運気が上がることで知られている。香港の花「バウヒニア」も印象付ける作品に仕上げている。香取さんにとって香港は、1997年に香港オールロケを行った初の主演映画「香港大夜総会 タッチ&マギー」を撮影した場所というつながりもある。作品は24日~26日の24時~朝6時、3日間をかけて完成させたという。
香取さんは「初めて香港で映画を撮影した 20 年前から香港では広東語で「大口仔(大きなお口の男の子)」というニックネームで呼ばれている。20 年後に龍になって香港に戻ってきた、という意味を込めて、この絵を描いた」とコメントした。
アンソニー・ラウ香港政府観光局理事長は「香取慎吾さんの初めてのストリート・アートの発表の場として香港を選んでいただき大変光栄」と話す。香港への2017年の日本人渡航者数は前年比 12%の伸びを記録している。
HKTBでは香取さんの作品を中心に、同地区のアートの魅力を公式サイトやソーシャルメディア、ショートビデオで紹介。「#香港慎吾アート」「#hkshingoart」のハッシュタグで、世界から訪れるファンや旅行者にSNSでの写真投稿を呼び掛ける予定だ。