男子7人制ラグビー「HSBC セブンズ ワールドシリーズ 2017-2018」の第7戦「香港セブンズ(香港國際七人欖球賽)」が4月6日~8日、香港スタジアムで行われ、連日、激戦が繰り広げられた。
香港セブンズはワールドラグビーが男子は世界10カ国・地域を転戦して総合チャンピオンを競うシリーズを主催し、香港セブンズは第7戦に当たる。ドバイ、シドニー、パリなどで開催されるが、いずれもコアチーム15カ国と招待チーム1チームの計16チームで開催される。女子も世界5カ国を転戦し、今年の4月21日・22日に北九州で女子セブンズが開催されることが決まっている。
これまでに、總合ランクトップは南アフリカで109点。1度しか勝っていないが全ての大会で上位につけている安定感が持ち味。2位が2勝のフィジーで101点。過去3戦で2勝と調子を上げてきている。3位のニュージーランドは92点で1勝しているが、ここ4戦は決勝に進めない試合が続いている。今年は、土曜日は気温が低いうえに一時的に雨が降ったかと思えば、日曜日は一転快晴で気温が上がるなど、選手のコンディションづくりも大変な週末だった。
コアチームの頂点を目指す戦い「カップ戦」の決勝は香港セブンズ最多優勝を誇り、かつ香港セブンズ3連覇中のフィジーと、新興勢力ともいえるアフリアのケニアの戦いとなった。ケニアは数年前までは下位決定戦の「ボウル」「シールド」で戦っていたことから急成長ぶりが注目を集めた。
試合は開始1分半にフィジーが早々にトライを奪い試合をリード。その後膠着(こうちゃく)状態が続くがケニアの選手が反則でシンビン(一時的に退場)となり、数的に有利となったフィジーが前半終了間際に2つトライを取って17対0と隙のない試合運びを見せる。後半、1分半にケニアが反撃のトライを決めるが、フィジーが残り5分半にトライを奪って、事実上、試合を決めた。最後はケニアが意地のトライを見せたものの24対12でフィジーが4連覇を果たした。
香港セブンズでは来シーズンのコアチーム昇格のための昇格決定大会も行われている。コアチームへの昇格決定大会に参加した日本代表は、予選の初戦はジョージアを破り幸先の良いスタートを切った。しかし、2戦目のチリには痛い敗戦を喫し、後がない最後の予選ではウガンダに勝って予選を2位で通過した。決勝トーナメント準々決勝の相手はウルグアイで、こちらも危なげなく勝利する。準決勝ではアイルランドに7対9とリードされたが、最後の最後でトライを決めて逆転勝ちした。
決勝の相手はドイツ。日本はトライを決めて先制するものの、トライを2つ決められてリードを許す展開となる。後半に入ってすぐにトライを決め12対14と迫るが、そこから攻めきれず、日本の攻撃中に試合時間終了となるブザーが鳴る。プレーが切ればそこで負けが決まる日本だが、粘り強く前に進んで最後の最後に右隅にトライを決め、逆転勝ちで来シーズンのコアシリーズ行きを確定させた。
「ここで勝った意義は大きい。2020年の東京五輪に向けて前に進んでいきたい」とダミアン・カラウナ・ヘッドコーチは喜びを語った。