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香港の「ランドマーク」、10億米ドルで全面改装へ ブランド旗艦店を一堂に

「置地廣塲(Landmark)」を大改修することを発表した、香港大手のデベロッパー、「置地(Hongkong Land)」

「置地廣塲(Landmark)」を大改修することを発表した、香港大手のデベロッパー、「置地(Hongkong Land)」

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 香港大手のデベロッパー、置地(Hongkong Land)は6月26日、中環(Central)駅直結の高級ショッピングモール&オフィス複合ビル「置地廣塲(Landmark)」について、総投資額10億米ドル(78億香港ドル)をかけて大改修することを明らかにした。「戦略的投資」とし、エルメス、シャネル、ティファニーなど世界的なブランドの旗艦店ばかりを集めたモールにする考えだ。

大改修後の外観イメージ案のひとつ

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 ランドマークは、置地廣塲中庭(Landmark Atrium)を中心に、置地遮打(Landmark Chater)、置地歴山(Landmark Alexandra)、置地太子(Landmark Prince's)の4つのビルで構成されている。低層階には高級ブランドやレストランが入居し、高層階はオフィス機能を備えた複合ビルとして活用されてきた。

 置地は「Tomorrow's CENTRAL」というテーマで高級ブランドを中心とした再開発をする。今回のプロジェクトには、カルティエ、シャネル、ディオール、エルメス、ルイ・ヴィトン、プラダ、サンローラン、ティファニー、ヴァンクリーフ&アーペルとサザビーズが参加。4つのビルに分かれて入居するが、全てが完成すれば0.5平方キロメートルという小さな敷地内に世界ブランドが集結することになる。すでに店を構えているブランドは、店舗面積を2倍以上に拡大させるなど、10のブランドすべてが旗艦店になる予定で、合計で22万平方フィートにのぼるとみられる。

 10億米ドルの内訳は、置地の投資額は4億米ドル(31億香港ドル)、テナント側の投資額が6億ドル以上(47億香港ドル以上)と想定する。10店舗は一斉にオープンするのではなく、2028年までに段階的に開店していく。すでにサザビーズが置地遮打に建設工事を進めており、早ければ2024年7月に2万4000平方フィートの展示スペース兼小売店をオープンさせる。その後は、それぞれのブランドの具体的な開業時期は明らかにしていないが、2025年には2ブランド、2026年も2ブランド、2027年は3ブランド、2028年は2ブランドというスケジュールを組んでいる。

 もちろん、10のブランド以外にも、テナントして200を超える香港ローカルとインターナショナルな小売店が店を構えるが、例えば、置地歴山は、時計や宝飾品の店を多く入居させるなど、各ビルにある程度のコンセプトを持たせる。

 飲食についても、26万平方フィート、100を超えるレストランが店を構える。特に置地太子の25階にはテラスを備えた新しいコンセプトのダイニング&バーをオープンさせるとする。

 アトリウムには、5つ星ホテルである香港置地文華東方酒店(The Landmark Mandarin Oriental, Hong Kong)も入居しているが、香港とロンドンにスタジオを構えるインテリアデザイナーのジョイス・ワン(Joyce Wang)さんが、2つの新しい食のコンセプトを備えたレストランとウェルネスのために作られる新スペース向けのデザインを行う。2025年に完成させる計画で遂行している。

 置地廣塲中庭と事実上一体化している公爵大廈(EdinburghTower)と告羅士打大廈(Gloucester Tower)のオフィスビルについては、2026年までにロビーをリニューアルする。

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