香港政府観光局(HKTB)は12月31日、毎年恒例のビクトリアハーバーを彩る花火と音楽のショー「香港ニューイヤー・カウントダウン・セレブレーション2019」を開催する。総予算は1,400万香港ドルをかけた壮大なプロジェクトだ。
大みそかの23時から、海港中心(Harbour Centre)、夏愨大廈(Harcourt House)、長江集團中心(Cheung Kong Center)など、ビクトリアハーバーに臨む高層ビルの屋上から15分おきに流れ星のような花火「シューティングスター」が打ち上げられる。色は4色で、赤、緑、金、銀が愛、幸福、富、健康を象徴しているという。
カウントダウンに続き、ランドマークである香港コンベンション&エキシビションセンターには「2019」の数字が浮かび上がり、花火、照明効果、音楽を組み合わせた10分間のショーが始まる。音楽とビジュアルが同期している点が特徴で、花火とその他の照明効果は、音楽プロデューサー、チウ・ツァン・ヘイさんが作曲したサウンドトラックと並行して変化し、例えば花火が蛇のように「踊る」ように感じられる設定の場面も用意している。建物やランドマークから投影された照明効果が屋上の花火につながるなど、高層ビルが立ち並ぶ香港の特徴を生かした工夫を凝らす。
今回のプログラムは、まばゆいばかりの色のきらめきが香港を覆い尽くす「天空の万華鏡(Celestial Kaleidoscope)」と名付けられ、次々に形や色を変える。ダイヤモンドから半月まで万華鏡のパターンのように変化し、色はゴールドからパープル、グリーンなど、見ている人の目を奪うように「進化していく」ようにした。
花火のグランドフィナーレには、スマイルマークやハートマークなどに加え、牡丹、デイジー、桜、バイオレットなど45種類の花火のパターンが1分以内に咲き、ビクトリアハーバーの上の夜空に花がちりばめられる。
花火のメーカーは国際的な賞を受賞したイタリアの企業を採用した。迫力ある花火と最新の打ち上げ技術を使い、レーザー光線の効果を海側から、摩天楼群の頂上からと、さまざまな角度からビクトリアハーバーを照らす設定にしている。花火とレーザー光線は、バックに流れる祝祭の音楽と完全にシンクロするよう演出するほか、中国の伝統音楽の余韻を感じさせる演出に仕上げた。
HKTBのピーター・ラム会長は「長年にわたって香港のカウントダウンはアジアで最も顕著であり、幅広い国際メディアをカバーしてきた。私たちのショーの特徴は、音楽とビジュアル要素の同期すること。印象的な花火や花火は、サウンドトラックに合わせて形や色、スピードが変わり、観客に驚異的な多次元体験を与える」と話し、「今年のイベントが香港への国際的な露出を継続し、世界で最も人気の高い旅行先としての香港の地位を強化してくれることを願っている」と期待を込める。
大みそかの23時から香港文化センターにテレビ生中継も入り、カウントダウンの様子も放送するほか、イベントの模様は世界各国の放送局に衛星でライブ中継される。