香港国際空港を拠点とする唯一の格安航空会社(LCC)「HK Express」は1月8日、3月31日よりバンコク線を就航すると発表した。バンコクは香港市民の中でも人気観光地の一つで、就航している航空会社も少なくなく、競争がより激化しそうだ。
香港エクスプレスは創業以来、チケットの安さを背景にあっという間に香港航空業界に地位を確立。2018年は搭乗率が平均で89.9%を記録。1900回のフライトで410万人を運んだ。特に日本線は同社にとってドル箱路線が多く、日本だけでも羽田、成田、中部、関空、高松、広島、福岡、長崎(1月19日から)、熊本、鹿児島、石垣と11空港もある。ほかにもソウル、台中、プーケットなど合計23都市に就航しており、バンコクで24都市目となる。
LCCは基本的に大都市にある空港にはあまり就航しないことが多く、ニューヨーク、ロンドンのように同一都市に2つ以上空港がある場合は、第2の空港、第3の空港に就航することでコストを抑えるのがビジネスモデルだ。バンコクも2つの空港を抱えているが、ドンムアン空港に多くのLCCが就航している。しかし、香港エクスプレスはフルキャリアの航空会社が利用するスワンナプール国際空港への就航となった。
バンコクは気軽に行けるリゾートとして香港市民にも観光地として人気が高く、週末を使って旅行する市民もいる。現在バンコク線を運航している航空会社は、キャセイパシフィック航空、香港航空、タイ航空、エアアジア、タイ・スマイル、バンコク・エアウェイズ、エミレーツ、ロイヤル・ヨルダン航空、エジプト航空、エチオピア航空、カタール航空など10社を超える空港会社がしのぎを削っている。
同社のJonathan Hutt(ジョナサン・ハット)商務総監は「バンコクは活力が充満しているほか、いろいろな文化がある都市。私たちは乗客に安い航空チケットを提供することでバンコクの魅力を体験してほしい」と利用を呼び掛ける。
運航スケジュ~ルは週5便で、香港分発(UO748)は、火曜=18時20分発~20時30分着、木曜=16時45分発~19時05分着、金曜=17時30分発~20時05分着、土曜・日曜=18時10分発~20時30分着。バンコク分発(UO749)は、火曜・土曜・日曜=21時35分発~翌1時50分着、木曜=19時55分発~翌0時10、金曜=20時55分発~翌1時10分着。特にバンコクから香港に戻る全ての便は19時以降の出分発であることから、観光目的であれば最終日もギリギリまでバンコクを楽しめるという香港市民にとって利用しやすい運航時間に設定されている。