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アジア・ソサエティー香港センターで光を題材に展示 ジェームズ・タレルさんの作品も

香港の中心部にありながらも喧騒とは一線を画すアジア・ソサイエティ―

香港の中心部にありながらも喧騒とは一線を画すアジア・ソサイエティ―

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 アジア・ソサエティー香港センター(9 Justice Drive Admiralty, Hong Kong)Chantal Miller Galleryでは3月12日から、光を題材とする2人のアーティスト、香港の現代美術の巨匠、韓志勳(Hon Chi-fun)さんと、アメリカ出身の世界的な現代美術家、ジェームズ・タレルさん作品が展示される。世界的なアート・フェア「アート・バーゼル香港」を筆頭に、今年も3月の香港はアートイベントが目白押しだ。

今回展示を行う韓志勳(Hon Chi-fun)さん

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 アジア・ソサエティーは、アジアとアメリカ合衆国の相互理解を目的として1956年ジョン・ロックフェラー3世によって創設された非営利団体。ニューヨークに本部を起き、世界に4つのセンターと10都市にオフィスを構えている。香港には1990年よりオフィスを設けていたが、2012年に旧イギリス軍の弾薬庫として使われていた建物を改装してセンターをオープンした。以来、展示やパフォーマンス、講演やワークショップの開催に加え、研究や書籍の出版などを通じて同団体のミッションに貢献している。2014年には中国の現代美術家、徐冰(Xu Bing)さんや2015年には日本を代表する現代美術家の奈良美智さんの個展を香港で初めて開いたことでも知られている。

 今回展示を行う韓志勳(Hon Chi-fun)さんは1922年生まれ。香港の芸術家の中でも先駆者的な存在だ。郵便局員として働きながら独学で芸術を学び、1960年代に脚光を浴びるようになった。光を時に題材として、時には素材として絵画、版画、写真作品を生み出してきた。「光的故事:韓志勳(A Story of Light: Hon Chi-fun)」と題した今回の展示では、韓さんの40年以上にわたる芸術家人生をカバーし、3つのセクションに分けて30点以上の作品を紹介する。

 同時に展示するのは、光と空間を題材とした作品を制作し、日本でも名高い世界的な現代美術家ジェームズ・タレルさんの作品。日本では、金沢21世紀美術館に常設展示されている「BLUE PLANET SKY」や瀬戸内海の直島にある地中美術館の「オープン・スカイ」、新潟県の「光の館」などを展示しており、いずれも空間内の天井に開口部を設け、切り取られた空を見上げる作品だ。アートへの見識が狭い人にも日本では知られているタレルさんの作品だが、香港の芸術施設としてタレルさんの作品を展示するのは今回が初めて。「詹姆斯・特瑞爾《Yukaloo》(Yukaloo by James Turrell))ではLEDが時間をかけてさまざまな色に変化することで、昼の空が夜へ移り変わる時のような変化を作り出すタレルさんの2011年の作品「Yukaloo」を紹介する。光というものの存在とその変化が空間の知覚の仕方をいかに変容させるかということを感じさせる作品だ。

 開催時間は11時~18時(最終木曜は20時まで、3月25日~31日は10時~20時)。月曜休館。入館無料。6月9日まで。

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