香港国際空港を拠点とする唯一の格安航空会社(LCC)であるHK Express(香港エクスプレス)は6月24日、沖縄県の那覇空港に9月26日から直行便を就航することを発表した。同航空は先日、同じ沖縄県の下地島に6月16日に就航しており、香港と沖縄各地を結ぶ路線をより充実させる。
香港エクスプレスは、香港人の日本旅行ブームに乗って創業時から日本路線に力を入れてきた。使用する機体はA320、A321は滑走路の距離も短くて済むこともあり、短めの滑走路が多い地方空港に飛ぶことは容易であるため、地方空港の開拓を熱心に行ってきた経緯がある。那覇空港は3000メートルの滑走路があるため大型機も就航できるが、香港市民にとって西の近距離リゾートは海南島であり、東の近距離リゾートは沖縄という考えがある。加えて、10回以上日本を訪れている香港人が2割以上ある日本人にとっては「お得意様」であり、沖縄県の県庁所在地がある那覇に就航することは自然なこととも言える。今回の那覇線で香港エクスプレスとしては26都市目。日本だけでも13番目となる。沖縄県だけをみても下地島、石垣島と3空港に降り立つことになった。
香港と那覇を結ぶ便は現在、香港航空が午前7時台と午前11時25発の便が毎日、午後便(13時台または17時台発)が月・火・木・金・土曜の週5便、キャセイドラゴンが水・木・土・日曜の週4便が就航している。6月からはピーチが週7便で復活と香港-那覇路線は一気に競争が激しくなるが、それでも十分ビジネスとして採算が成り立つと計算している。
運航スケジュールは週7便で、香港発(UO820)は、毎日7時5分発-10時35分着と固定した時間だ。一方、那覇発(UO821)は、月・金曜は11時25分発-12時50分着、火曜は11時30分発-12時55分着、水曜は12時45分発-14時10分着、木曜は11時35分発-13時着、土曜は11時40分発-13時5分着、日曜は11時15分発-12時40分着と、曜日によって微妙に異なっている。那覇から香港に向かう場合、那覇市民にとっては午前はゆっくり空港に行くことが可能で、午後も香港観光を十分にできる時間があるほか、香港市民も自宅に着いてから翌日の出勤までゆとりがある。
チケットは片道598香港ドル~(空港税や燃油サーチャージなどが別途必要)。那覇を中心に沖縄県を観光する香港人がさらに増えると見込みだ。