西九龍文化区(West Kowloon Cultural District / WKCD)に完成した広東オペラ向け劇場の「戲曲中心(Xiqu Centre)に7月19日、本格中華料理の店「満楽中菜(Moon Lok Chinese Restaurant)」(Unit 2-4, 1/F, Xiqu Centre, 88 Austin Road West, West Kowloon Cultural District, Kowloon, Hong Kong, TEL 3622 1449)がオープンした。
WKCDの施設は、戲曲中心以外は建設中であること、最寄りのショッピングモールである中港城(China Hong Kong City)や海港城(Harbour City)までは少々歩くことから戲曲中心内にレストランがあることが望まれていた。
同店を経営するのは約50年の歴史を持つ企業で、特に潮洲料理に強い「進?管理公司(Buick Management)」。レストラン「百楽潮州(Pak Loh Chiu Chow)」を時代広場(Times Square)、K11、圓方(Elements)に展開するほか、ほかのショッピングモールにも違う名前の中華レストランを展開している。満楽中菜を切り盛りするのは30年の経験を持つ許美德エグゼクティブシェフ。中華料理店のオスカーといわれる「中国飯店金馬獎」で「十大名廚」というベスト10の中華料理人の1人に選ばれたこともある。
店舗面積は8000平方フィートあり、席数は260席。店内は2種類の内装がある。一つは白色を基調としソファの色を緑色にすることでコントラストと清潔感を同時に演出したエリア、もう一つは赤色をベースにした色使いで、照明を少し暗めにすることで高級感を醸し出すようにしている。両方のインテリア空間で使う椅子はトウで作られ、同店専用の特注品だ。
料理は「招牌片皮鴨(Signature Peking Duck)」(半羽=380香港ドル、全羽=680香港ドル)は同店が自信をもって提供する北京ダックで、じっくり焼き上げてパリパリの皮に仕上げた。中華料理の王道「蜜汁叉燒(Honey-glazed Barbecued Pork)」(スモールサイズ=88香港ドル、レギュラーサイズ=128香港ドル)はほんのり甘い蜂蜜の味。「龍鬚子母中蝦(Deep-fried Sea Prawn Wrapped with Crispy Noodle)」(78香港ドル。最低2品以上注文)は、エビ全体を麺で巻いてから揚げた料理。しっかりと揚げているため麺はパリパリで、中のエビはソフトな歯応え仕上がっている。ほかにもホタテを使った「瑤柱●四寶菜(Stewed Assorted Vegetable (4-kinds) with Conpoy)」(138香港ドル)、揚げたタラをしょうゆで味付けした「●油皇煎銀鱈魚(Pan-fried Cod with Supreme Soy Sauce)」(338香港ドル)など、日本人の口に合いそうなメニューも多い。
コース料理はいずれも全10品(12人用)で、「滿樂小聚宴(The Wonder Set)」(8,680香港ドル)、「滿心快樂宴(The Happiness Set)」(1万2,880香港ドル)、「戲曲大宴(The Opera Set)」(1万6,800香港ドル)の3種類を用意する。最も高額の戲曲大宴は、ローストダックならぬ「ローストピッグ」や、ツバメのスープにサイコロ状にした鶏肉とエッグホワイトを入れたもの、じっくり煮込んだ日本産のアワビ、少し唐辛子を加えた蒸したガルーパなど、まるで満漢全席のような料理を提供する。
営業時間は9時~23時。
瑤柱●=手へんに八。●油=豆へんに支。