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香港-台北路線が800万座席で供給数量で世界一に トップ10に香港発着5路線

世界で最も座席供給量が多い香港ー台北路線

世界で最も座席供給量が多い香港ー台北路線

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 航空関連のデータを提供しているイギリスの調査会社「Official Airline Guide(OAG) 」は4月23日、2019年の世界の旅客線の運行状況を発表し、座席提供数が最も多い国際線は香港-台北路線の年間796万5538席で世界一を記録した。

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 従来、このランキングは3月から翌年2月までの1年間で計算されるが、2020年は新型コロナウイルスの影響で集計が難しくなったことから2019年1月~12月の暦年での計算となった。

 座席供給数でトップに立った香港-台北間は1日当たり2万1823席に達する。1位になった最大の理由は、香港と台湾の交流が経済や文化など各方面で活発であることと、国共内戦の影響が大きく、一時時期は全く交流が無かったことが大きい。1980年代後半から中国と台湾の経済交流が始まり、90年代に入ると台湾資本による中国投資が増加した。ただ、台湾人が中国に出入りする際は「特別行政区」で独立した自治を行っている香港を経由する形で中国入りしてきたという背景がある。中国と台湾を結ぶ直行便は2003年に始まり、段階的に緩和されてきたが、このような歴史的背景の名残もあり世界最多の座席供給量を誇る。

 2位はクアラルンプール-シンガポール間の556万894席、3位がジャカルタ-シンガポールの548万席だった。香港を結ぶ便としては、バンコクのスワンナプーム国際空港-香港が482万6872席で4位、香港-上海浦東国際空港の446万3658席で5位、香港-ソウルの仁川国際空港が394万2875席で6位、香港-マニラが385万2991席で7位に入った。香港はトップ10のうち半分の5路線が入ったことでアジアのハブ空港であることを改めて証明したことになる。アジア・太平洋地区で見れば、香港-シンガポールが378万4305席で10位にランクインする。

 最も競合している路線は、航空会社9社が同じ路線を飛ばしているルートが6路線あった。その中に香港-仁川も9路線とトップの一つで年間1万5160便が飛んでいた。競合路線では日本の空港もランクインしており、関西国際空港-浦東と成田国際空港-台北も9社が競合し、前者が1万4098便、後者が1万2881便となっている

 香港はランクインしなかったが、世界最長の国際線も発表されており、トップはニューヨークのニューアーク・リバティー国際空港-シンガポールの8277マイル(約1万3300キロ)で、所要時間約18時間半のフライトが年間728便あった。一方、最も短い国際線はコンゴ共和国の首都ブラザヴィルにあるマヤマヤ空港-コンゴ民主共和国の首都キンシャサのヌジリ国際空港を結ぶ13マイル(約20キロ)で、こちらは945便を飛ばした。

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