スパニッシュタパスの人気店として湾仔で約8年間営業してきた「22 Ships」(22 Ship Street, Wan Chai)が6月13日、新しいシェフを迎え内装も刷新しリニューアルオープンした。
モノトーンでスタイリッシュな印象から温もり溢れる空間へと変身を遂げた
2012年にオープンしたタパスバー「22 Ships」は当時の香港ではまだ珍しかった予約受付不可、サービスチャージ無しのポリシーを導入した先進的なレストラン。まだ今のようなにぎわいはなく、ひっそりとしていた湾仔の「Ship Street」にカジュアルな雰囲気ながらもミシュラン星を獲得しているシェフによる本格タパスを提供する店としてオープンし、瞬く間に人気店となった。オープンキッチンを囲むトレードマークのカウンター席はそのままに、白と黒を基調としたスタイリッシュでモノトーンな印象の店内から、ピンクとグリーンを取り入れた温もりのある空間へと変身を遂げた。
新たに店を切り盛りするアントニオ・オヴィエドさんは、カタルーニャ地方に初のミシュラン3つ星をもたらした「カン・ファベス」のオーナー・シェフであるサンティ・サンタマリアさんやジローナの3つ星レストラン「エル・セジェール・デ・カン・ロカ」のロカ兄弟に師事した経歴を持つ。スペインの首都マドリード出身のアントニオさんは「マドリードには古くからスペイン各地より人が集まるため、バルのオーナーの出身地もさまざま。そのためバルで提供するタパスもユニークで刺激的。当店でもスペインのさまざまな地域のメニューとワインを提供して多様性を示していきたい」と展望を話し、「今後は香港ではまだあまり知られていないタパスメニューも紹介していきたい」と意気込む。
例えば、タパスメニューに並ぶのはクリーミーなボレタス茸とイベリコハムを包んだコロッケ「Boletus Croquetas with Iberico Ham」(48香港ドル/個)や、スペイン人の二大好物ともいわれるポテトサラダとウニを組み合わせた「Rusa and Sea Urchin On Toast」(180香港ドル)、白いガスパチョとして知られるニンニクとアーモンドの冷静スープ「アホ・ブランコ」にイワシを加えてモダンにアレンジした「Sardines in Ajoblanco Almond soup with Grapes」(128香港ドル)。メインの肉料理では伝統レシピにのっとって子豚を24時間低温調理してからローストした「Roasted Suckling Pig」(388香港ドル)やニンニクと黄身のソースでチキンを煮込んだ伝統料理「Chicken Pepitoria with Ib?rico Ham, Saffron and Almonds」(298香港ドル)がメニューに並ぶ。
新しいフードメニューに合わせてドリンクメニューも刷新した。スペイン産のバラエティーに富んだワインをグラス、カラフェ、ボトル2種類以上用意しているほか、シェリーや自家製ソーダにブランデーやシェリー、ベルモットなどをミックスするスペインの人気ドリンク「サングリア」、ハウス・ネグローニなども用意している。
営業時間は火曜~日曜=18時~23時。