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香港・中環に炭火焼き鳥「鳥匠」 さつま赤鶏など部位ごとに鶏を使い分け

1本ずつ丁寧に炭火で焼き上げる

1本ずつ丁寧に炭火で焼き上げる

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 香港の中環で石畳が続く坂道沿いに8月24日、焼き鳥ダイニング「鳥匠」(The Lower Ground Floor, Harilela House,No.79 Wyndham Street,Central Tel: 2727 0117)がオープンした。

串だけでなく親子丼など丼のメニューも

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 坂道を生かすため、コの字型のカウンターを舞台のように配し、淡い色の木でまとめながらも焼き場には差し色として赤色を使うなど、落ちついた雰囲気の中にもモダンさを加えた店内に仕上げた。香港では消防法の関係で「炭火焼き」のライセンスを取るハードルは設計段階からの調整が必要なため、その数は限られるが、店の形と席数を限ることで、日本人が店に常駐し焼き場を担当する。

 塩やタレは職人がその部位の一番おいしい食べ方で提供するため、基本的には「お任せスタイル」。半分以上の串メニューは鶏肉を中心に野菜・豚肉と合わせて約40あり、一本一本焼き上げる。焼き場に立つ経験豊富な日本人店主は、炭を隙間が無いように並べ、空気の入れ具合による火の調整など炭火を生かすことに注力し、「五感で楽しむ焼き鳥を提供したい」と話す。

 使う鶏は部位によって「一番良いもの」を選び、さばきたての新鮮さが勝負のレバーなどは地元のものを朝びきするほか、肉の味わいをしっかり楽しんでもらいたいものには鹿児島のさつま赤鶏などを使う。大葉、ひき肉を油揚げで巻いた「きつね」(45香港ドル)や、ジューシーな胸肉に皮を巻いて提供する「だきみ」(42香港ドル)なども「お勧め」だという。

 ハツとレバーのつなぎの部分を提供する「心のこり」は処理に時間と手間が掛かる「貴重」なもの。多くの店で提供するねぎまも「ねぎ巻き」として、手羽中の骨を抜いて、そこにネギを入れ、ふっくら仕上げるのが同店のスタイル。ほかにも、ももの付け根の希少部位「それりす」(45香港ドル)は赤肉の濃厚さに、さらにタレで味を付ける。

 一品料理にも鳥を使ったものが多く、「鶏胸肉の桜〆」(78香港ドル)は桜の葉で包んだ胸肉を桜のジュレを添えて仕上げるほか、「塩きんぴら」はしょうゆを使わず、だしと塩、サンショウで仕上げ、ゴボウの色合いをそのままに提供する。

 アルコールは日本酒とワインを中心にそろえ、「香り」「柔らかさ」などタイプ別に選べるように工夫した。なるべく香港で出回っていないものを取りそろえようと準備しているという。

 営業時間は18時~23時(木曜~土曜は翌2時まで)。新型コロナウイルスの措置により、現在はランチ=12時30分~15時30分。ディナー=17時~21時。

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