香港・佐敦の駅A出口近くの佐敦道に3月23日、食べ放題がテーマの焼き肉店「和牛焼肉・一郎」(3/F, Pak Shing Building, 31-37 Jordan Road, Jordan, Kowloon, Tel:2736-8218)がソフトオープンした。
同エリアは香港庶民の生活が垣間見られる下町エリアだが、古いビルに囲まれたエリアで、同店は、あえて窓もすりガラスで外の景色が見えないような空間にして外の喧騒(けんそう)を忘れさせようとしたという。肉を切る様子が目の前やガラス越しに見えるようにしながら、デザインも近未来的な空間に仕上げている。物件の契約を終えてから業態を考えたといい、「香港で人気があり、コロナ禍でも強い業態、かつ伸びしろのある焼き肉」を採用したという。
店舗面積は7000スクエアフィートと広く、4人席、6人席を中心に165席を配置した。一部の席に焼き肉レーンシステムを設置して、注文から配膳までなるべく非接触型にすることも一つの目標としている。
メニューはA~Fの6種類で、120分間食べ放題を基本とする。AとBはオーストラリア産和牛を使いC以上のコースに鹿児島県南さつま市内にある小田畜産から輸入したA4の小田牛を独占して扱う。小田牛は資料に大麦や米など12種類をブレンドした餌を使い、一頭ずつカルテで管理してストレスを少なく育てた牛で、この肉の各部位をコース内容に合わせて提供する。
コースAは全部で62種類のメニューからオーダーでき、オーストラリア産の和牛カルビなどを手頃な価格で提供するのが特徴で、平日大人=298香港ドル、休日大人=348香港ドル、子ども=188香港ドル。コースC(平日大人=408香港ドル、休日大人=458香港ドル、子ども=258香港ドル)より上のコースは小田牛を選ぶことができ、コースに応じて、カルビ、ロース、中落ちなど、最上級のFコース(平日大人=888香港ドル、休日大人=938香港ドル、子ども=558香港ドル)では全てのアイテムが対象となり、加えて単品でサーロインやシャトーブリアンなど105のメニューから選ぶことができる。
ドリンクやサラダ、デザートは冷蔵庫から利用客が取るセルフサービスだが、サラダも個包装にしたり、ジュース類もオレンジ、グレープフルーツだけではなく、スイカやイチゴ、パイナップルなどカラフルにボトルに入れて用意するほか、酒類も多く並べる。ほかにも「美人ウオーター」と名付け、ベリー系やシトラス系など気分によって選びやすいようなデトックスウオーターも用意した。
焼き肉だけでは満足できない香港マーケットの要求に応え、メニューにはエビ、ホタテ、カキ、アワビなどの新鮮な魚介類に加え、ウニ、イクラ、キャビアなどをたっぷりのせた牛肉ずしや、ネギとニンニクチップをかけたプレミアムカットの牛肉刺し身「ICHIRO2色カルパッチョ」などでアクセントをつける。
ほかにも九州の食として、「チキン南蛮」「福岡明太子ずし」「博多炊き餃子(ぎょーざ)」「きびなご唐揚げ」などの名物料理も用意している。
営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=18時~23時。現在は新型コロナ肺炎措置に応じて営業。31日にグランドオープンを予定。今後3店舗のオープンを計画し、すでに尖沙咀は契約も済ませたという。