香港・金融街の中環にありながらもひっそりとした裏道に当たる鐵行里に7月7日、焼き鳥店「BENTORI」(G/F, 10 Tit Hong Lane, Central TEL 2838 8865)がオープンした。The Centerと中環街市の間の裏道には小規模な店がいろいろと軒を連ねているが、古くて暗めの路地にひときわ明るくモダンなデザインが特徴。
店舗面積は440スクエアフィートのこぢんまりとした店は、入り口の階段数段を上がると、立ち飲みできるスペースがあり、店の奥に数席のカウンターがある。壁には日本の伝統的な浮世絵によく見られるモチーフのひとつ「虎」を描いているが、これは香港人デザイナーのNatalie Tongさんの手によるもの。
創業者のレガン・ヤン(Regan Yeung)さんは、この隠れた場所に惹かれたという。「この秘密の雰囲気が気に入り、まるで宝探しをしているような感覚になる。日本の焼き鳥に合わせて、日本酒を使ったクリエーティブなオリジナルカクテルも用意した」と話す。中環には金融街らしく仕事を終えた人が家に戻る前に立ち飲みで一杯楽しむような場所があるが、「この場所が一日の仕事を終えた人たちが、友達と一緒にくつろげる場所になり、理想的な出会いの場となることを願っている」と続ける。
焼き方などは日本の焼き鳥店を踏襲するものの、鶏は地元のものを使うことで足の早い鶏肉を新鮮な状態で処理し、串打ちする。
鶏の軟骨、鶏モモの大葉添え、ハツ、ムネ、背肝、鶏皮、つくねなどは1串33香港ドル、牛肉は1串59香港ドルで一本ずつ焼いて提供する。ほかにもトビッコを載せたキュウリのサラダは自家製マヨネーズで仕上げ、外は黄金色、中は柔らかく仕上げた「フォアグラ・ライス」やスケトウダラの卵のうどんは、適度なクリーミーさを残した。シェフズメニューは「350香港ドルのお任せ」(350香港ドル)で提供する。
4種類のカクテル(79香港ドル)は、日本酒とかんきつ類を使ったクラシックなカクテルをアレンジしたもので、「夏の暑さを吹き飛ばすようなラインナップにした」という。
ハウス酒(350ミリリットル /199香港ドル)は、長方形の薄い角瓶であるオリジナルフラスコで提供する。ほかにも生ビール、白ワイン、赤ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインなども用意し、プロセッコまたは日本酒のフリーフローを2時間300香港ドルで提供もしている。
ハッピーアワーは各種カクテルを59香港ドルで提供するほか、生ビール4杯、鶏の串2本、手羽先2本、野菜串2本を299香港ドルで提供するセットメニューも用意した。
営業時間は月曜~土曜=12時~22時。日曜定休。