銅鑼湾にあるTower535に10月13日、生ガキからカキフライ、カキラーメンに至るまで、カキメニューを中心に提供するレストラン「牡蠣(かき)酒場かどや」(No.101-102, G/F & 1F, Tower 535, 535 Jaffe Road, Causeway Bay Tel:2803 2331)がオープンした。
生ガキだけでなくカキのアヒージョなど、各種カキメニューが充実
同店は先月オープンしたばかりの焼き肉店「かくら」に併設する形で、和と洋を採り入れ、カキ料理をメインに展開する。佐賀が本店の焼き肉「かくら」は、同グループで焼き鳥「かど屋」を展開するが、今回の店舗の大きさや立地などを考え、香港では新しいカキをメインとしたブランド「かどや」を新たに生み出した。調理場を囲むL字カウンターや4人席、8人用の個室を含め全部で63席を配置する。
香港では、スーパーマーケットでも世界各地のカキを販売するコーナーがあったり、カキバーのようなレストランもあったりするなど、「カキ」を中心に据えてもマーケットがあると判断したのが出店の理由。日本産のカキを中心に提供する。テーブルには日本全国の地図とカキの産地、真カキか岩ガキかを記したシートが置かれている。例えば北海道であれば、厚岸、仙鳳趾、サロマ湖、コムケ湖、岩手であれば、釜石湾、大槌湾、広田湾、越喜来湾など、日本人でも聞き慣れない産地の名前も並ぶ。
カキは甘味やクリーミーさ、大きな粒などそれぞれ違いがあり、季節によっても場所によっても年によっても採れるものが変わることさえあるといい、同店は19県45の産地から毎日5産地ほどの種類をラインアップする。一例として、北海道厚岸・仙鳳趾産、岩手広田湾(以上98香港ドル)、福岡糸島産(58香港ドル)、熊本天草産(以上118香港ドル)など、シートに当日の価格を書き込んでいる。一部フランス産なども仕入れ、比較して楽しむことができるようにした。
「全ての生ガキはオーダーが入ってから開ける」と話すオーナーの末永さんは「カキということもあり、鮮度と管理に、とにかく細心の注意を払う」と付け加える。処理をする水も電解水の装置を使い、うま味を逃がさないようにして、「カキが一番おいしい状態で提供できるように」と気を遣う。
生ガキも、同店では通常の食べ方以外に「かどやスタイル」として、8種類のトッピングのオイスターも用意。例えば「ビーフコンソメ&北海道ウニ」(98香港ドル)、「ディル&レモンビネガー」「エシャロットの米酢漬け」(以上68香港ドル)などの変わり種や、トマト、ポン酢、大葉などをタバスコに変えて同店の看板メニューに据えた。
ドリンク類もワインや焼酎、日本酒などカキの産地と合わせたものなどもあるが、最近香港人にも人気のハイボールを「ご当地ハイボール」として並べた。例えば、佐賀=「温州みかんハイボール」、鹿児島=「たんかんハイボール」、宮崎=「日向夏ハイボール」(各68香港ドル)などを地図と共にメニューで説明する。
ほかにも「広島産カキフライ」(2個78香港ドル)、「カキのアヒージョ」(98香港ドル)、「たっぷりカキの旨(うま)塩ラーメン」など、バラエティー豊かなカキメニューをそろえる。カキだけで飽きが来ないようにと、「佐賀産三瀬鶏もも」(46香港ドル)、「熊本産ハーブ鶏ハツ」(38香港ドル)など日本の鶏肉を使った串料理も用意する。「塩から揚げ」(58香港ドル)や博多明太子の天ぷら(68香港ドル)、「ごまぶり」(98香港ドル)など幅広いメニューを用意する。
営業時間は17時~22時。今後、ランチの提供も検討中。