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JALの東京発香港線は一時運行停止 現地旅行会社は、ヨーロッパ行き商品を販売開始

香港国際空港は今だに閑散としている

香港国際空港は今だに閑散としている

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 香港政府は4月10日、日本航空(JAL)の羽田および成田国際空港発(HND / NRT)、香港国際空港(HKIA)行きの便について、規則で定められている以上の感染者が出たため4月11日~17日の間は運航停止措置とすると発表した。その一方で4月1日よりイギリス、アメリカ、フランスなど9カ国のフライト禁止が解除され、香港での隔離期間が7日になったことで徐々に観光ツアーが復活する兆しを見せている。

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 香港は12日現在、検査による陽性反応を示した人は624421人、最終確定した累計感染者は30万8705人、死亡者は8886人となっている。新規感染者は1433人、うち13人は海外からの輸入症例だ。一方、ワクチン接種者については、1回目が622万9595人(92.5%)、2回目も終えた人は580万1925人(86.2%)となっている。3回目の接種回数は299万0669回だ。

 香港では、国や地域からのフライトを禁止措置のほか、特定の同じ出発地から香港に到着する便を一定期間禁止する「熔斷機制」がある。香港政府はゼロコロナ政策から一定程度のウィズコロナにシフトしているが、その中で3月26日に「熔斷機制」の内容が変更された。

 前者においてはオーストラリア、カナダ、フランス、イギリス、アメリカ、インド、パキスタン、フィリピン、ネパールの9カ国は同じく4月1日より香港へのフライト禁止が解除された。後者は香港に到着する便について、同じく4月1日より14日間から7日に短縮された。運航停止となる条件は、同じ航空機に搭乗していた乗客が香港国際空港(HKIA)到着時に行われるPCR検査で3人以上の陽性者が出るなどのケースのほか、HKIA到着後のPCR検査で1人以上の陽性者に加え1人以上が第599H章で指定された条件を満たしていなかった場合となっている。

 今回のJALの運航停止の原因は、4月9日の羽田発-香港行のJL029便でHKIA到着時のPCR検査で3人の陽性者が出たことが原因だ。

 これにより、JL029便:4月12日(火)=羽田-香港、JL029便:4月13日(水)=成田-香港、JL735便:4月14日(木)=成田-香港、JL029便:4月16日(土)=羽田-香港、JL029便:4月17日(日)=成田-香港の計7便が運航停止となる。なおJL029便は曜日によって出発地が羽田か成田に変わる。

 JALは予約の振り替え便を予定しているほか、払い戻しに関しては運賃規則に関わらず手数料なしで払い戻すとしている。なお、JAL以外の航空会社への影響はない。

 依然として香港への渡航は、香港の在留資格者のみが入境することができるが、その際は政府指定ホテルでの強制隔離が7日となっている。最大で21日の隔離を考えると3分の1になったことや、ワクチン接種を一定回数完了すれば海外の国に隔離なしで渡航できることから、1週間の隔離を我慢してでも海外旅行をしようとする香港人が増えてきた。

 旅行代理店大手の1つ縦横遊(WWWPKG)は、ヨーロッパ向け商品については、5月末出発の商品を販売スタートした。クロアチア、オーストリア、ハンガリー、ドイツなど6カ国を巡る11日間ツアーを3万3999香港ドル~、ドイツ、オーストリア、イタリア、スイス、フランスを訪問する西ヨーロッパ10日間のツアーを5万3000香港ドル~に設定。ほかにもタイのパタヤビーチなどを楽しむ14日間のツアーなどといったの旅行商品もある。日本に向けても調整中で、名古屋、富山、輪島、東尋坊、伊勢神宮などを11日間でめぐる日本ツアーを3万4999香港ドル~の商品を用意している。

 袁振寧執行董事は、「日本ツアーに関する問い合わせの方が多いが、香港人の入国にはビジネスビザが必要で、すぐに出発することはできない。」と話し、今年7月にはツアーが組めるようになる想定をして対応しているという。なお、このツアーには1週間のホテルでの強制隔離代金は含まれていない。

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