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香港政府、会議・展覧会参加限定で、安心出行「黄色」も参加可能に

展示会への参加は認められることとなった香港のコロナ措置

展示会への参加は認められることとなった香港のコロナ措置

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 香港政府は8月25日より、海外から入境した人に対しビジネス目的であれば「安心出行(LeaveHomeSafe)」の表示が黄色であっても会議や展覧会に参加することを認める。日本は9月7日から外国からの渡航者に対して72時間以内のPCR検査を求めないなど、海外との往来が活発化していく中で、香港政府もこのままではビジネスの街としての地位が危ぶまれる危機感から、さらなる緩和に踏み切った。

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 香港は25日現在、検査による陽性反応を示した人は148万7972人、最終確定した累計感染者は37万8139人、死亡者は9643人となっている。新規感染者は8579人、うち258人は海外からの輸入症例だ。一方、ワクチン接種者については、1回目が680万3042人(93.3%)、2回目を終えた人は656万7509人(90.2%)、3回目も終えた人は484万7874(70.8%)、4回目が286万919回となっている。

 現在、香港に入るには3日間の政府指定ホテルでの強制隔離、4日間の「医学的健康管理期間」、3日間の「自主健康観察期間」というプロセスを受け入れなければならない。4日目からは外出が可能となるが、立ち寄れる場所は職場、学校、ショッピングモールなどに限定され、レストランなどには入ることはできない。その間、安心出行は黄色表示にすることで各施設への入場制限をかけている。

 しかし、香港政府は8月25日より、隔離が終わり黄色表示となっていても会議や展覧会であれば参加を認める。「講演者として話す場合などを除き、会場ではマスクを着用する」「会議や展覧会はB to Bの性質を持つ」「全ての参加者と訪問者は事前に登記する」の3つの条件を挙げる。

 欧米を中心に、今では事実上渡航制限はない国が少なくないほか、日本も3回のワクチン接種で、かつ出国場所が青であれば隔離なしの措置が取られている。さらに、9月7日よりオミクロン株が支配的となっている国・地域からの全ての帰国者・入国者について、ワクチン接種証明書を保持している場合は、出国前 72 時間以内の検査証明の提出を求めないことを決め、外国人ビジネスマンがより来日しやすい環境になった。アジア金融のハブでもある香港は、相対的に厳しい防疫措置であることから、このまま現状の対策を継続すれば世界のビジネスから取り残されることに香港の政財界は危機感を持ち、国際会議や展示会などのビジネスに限って対策の緩和を決断した。

 日本の72時間前のPCR検査免除されたことは、香港在住日本人、出張者には経済的な負担が軽減される。香港の場合、日系のクリニックが数多くあることから、香港在住日本人の多くはそれらを利用していた。ただ、PCR検査費用が2,000香港ドル前後かかるクリニックも多く経済的負担が大きかっただけに、歓迎の声が上がっている。

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