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香港に「食品未来科学館」 香港食品関連企業の技術力向上目指す

香港に登場した食にまつわる技術を紹介する施設

香港に登場した食にまつわる技術を紹介する施設

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 香港生産力促進局(HKPC)は9月7日、九龍塘(Kowloon Tong)にある生産力大楼(HKPC Building)内に「食品未来科技館(Future FoodTech Lab)」を開館した。食品に関し、科学技術を用いて香港食品業界の競争力と生産力を高めようとする施設となる。

実際にシステムの内部が見えるように展示の工夫も

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 香港は多くの食料品を輸入に頼っているものの、食品加工業においては、調味料で知られる「李錦記(Lee Kum Kee)」、李錦記と同じ調味料を製造するほか、点心類などの冷凍食品も作っている「淘大淘化大同食品(Amoy)」、ベーカリーの「奇華餅家(Kee Wah Bakery)」、パンなども製造する「嘉頓(The Garden)」、飲料品を製造販売している「牛●(Dairy Farm)」や「維他●(Vitasoy)」など、多彩な飲食品のメーカーなどもある。

 香港政府としては、これらのメーカーに加え、新しい食品の開発を行っている企業の技術力向上や生産能力向上を目指そうと、香港政府と民間企業が官民合同で食品製造に関する特殊技術の研究開発を行い、今回の発表にこぎ着けた。同施設を一つのプラットホームとして公開し、食品メーカーのみならず飲食店などが何らかのテストをする場合などに活用することも想定している。

 具体的には、「超聲波輔助解凍技術(Pressure-Assisted Ultrasound Thawing Technology)」と呼ぶシステムを開発した。これは、超音波を駆使して内部から食品を温め、解凍時間を6割減らすことができる技術で、「品質と安全を保証することができる」という。

 「高壓殺菌技術(High Pressure Food Processing Technology)」は、李錦記、大快活(Fairwood)などがこの技術に関係している。食品包装用の包材に高圧力をかけて付着している微生物の細胞膜を破壊するほか、食品にあるたんぱく質が変性し、酵素成分も失われることで食品が腐食するのを減少させる。その結果、賞味期限を長くすることができる技術。

 「CAPfresh冷電漿食品滅菌技術(CAPfresh)」は、加熱せずに滅菌処理をすることができるもの。専用装置で3分間ほど滅菌処理すると、フルーツや野菜などの生鮮食料品の賞味期限を最大で300%も伸ばすことが可能となる。これらのほか「液態冷凍技術」と併せて4つの技術をHKPCは民間企業に積極的に利用してもらいたい考え。

 工場は労働集約型の仕事だが、これらの技術に人口知能(AI)を加えることで、工場の生産能力が2、3倍上がり、かつ、人為的なミスの減少にもつなげることができる可能性がある。この結果、スタッフを別の部署に配置することが可能になり、人件費も非常に高い香港で、最終的にコスト削減につながると期待されている。

 ●=女へんに乃。

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