レストランが立ち並び、ビクトリアハーバーを望む尖沙咀東の麼地道に9月27日、地中海ダイニング「Mulino」(Wing On Plaza, Unit Nos 1 To 6, 45 & 46, G/F, 62 Mody Road, Tsim Sha Tsui TEL 2721 3600)がオープンした。
ハーバーフロントの通り沿いという立地と香港の温暖な気候を最大限に生かし、広々としたパティオを設け、屋外席も用意した。パティオには籐(トウ)の椅子と大理石のテーブルがあり、「都会のオアシスのような造りを目指した」という。店内と合わせ席数は140席。
料理は、エジプト人シェフMohamed Hegazy(モハメド・ヘガジー)料理長とモロッコ人エグゼクティブシェフFaycal El Moujahid(フェイカル・エル・ムジャヒド)シェフが手がける。2人のタッグは、2010年にドバイのリゾートホテルのオープニングで一緒のチームで出会ったことから始まる。
テーマに「健康的なコンフォートフード」を掲げ、炭火焼きで肉や魚介類、野菜のグリルをメインに構成する。燻製(くんせい)ナスのピューレ、ヨーグルト、ごまペースト、レモン、オリーブオイルをテーブルサイドで混ぜて提供する中東風のディップ「ムッタバル(Tableside Mutabal)」(148香港ドル) 、じっくりローストしたビーツの薄切りにフェタチーズとトーストしたアーモンドを添え、オレンジとオリーブオイルのドレッシングをかけたビーツのサラダ「Zaatar Beets Salad」(138香港ドル)などのスターターを用意。「ヴィテッロ・トンナート(Vitello Tonnato)」(188香港ドル)は、じっくり煮込んだ仔牛のロース肉をツナとマヨネーズソースで和え、ケイパーの実を添えて提供する。
続くパスタやリゾットなどのメニューやアラカルトメニューも多数用意。グリーンピースとスノーピースを使ったリゾット「Risotto Verde」(198香港ドル)は色も鮮やかに仕上げ、クリーミーなブッラータをトッピングした。「Pappardelle Ragu」(298香港ドル)は、セロリ、ニンジン、赤ワイン、タイム、ローリエと4時間煮込んだ牛ほほ肉の上に、ボリュームたっぷりのクラシックパスタをのせた。
ベイクド料理「Baked Aubergine Roll」(198香港ドル)は、ムジャヒドシェフが母親のレシピにヒントを得たもの。揚げたナスにジャガイモとチーズを詰め、新鮮なトマトソースとパルメザンチーズで焼き上げた。滑らかなトマトソースに、フェンネルとアーティチョークを添えたタイのソテー「Pan-seared Seabream」(288香港ドル)や、シチリアのトマトソースで煮込んだオーストラリア産和牛とパールオニオン、ハーブ類を、コーンミールを粥状に煮た「ポレンタ」に載せたシチュー「Rustic Italian Oxtail Stew」(288香港ドル)のほか、バジルとトマトソース、新鮮な魚介類をカルタファタと呼ばれる高温料理用のラップを使って袋で包んだ煮込み料理「Seafood Carta Fata」(348香港ドル)は、テーブルで袋を開けて香りも楽しむ料理に仕上げた。
メイン料理をシェアする場合は、クミンをまぶしたスペアリブ「Roasted Whole Lamb Spare Rib Dusted with Cumin」(558香港ドル)、ローストチキン「Roast Chicken」(888香港ドル)、12時間煮込んだUSブラックアンガス牛ショートリブをオーブンでカリカリに焼き、ベビーキャロットのローストを添えた「The Butcher Cut」(398香港ドル)などを薦める。
カクテルやモクテルも充実させた。スパイスラム、アマレットリキュール、ストロベリー コーディアル、ルバーブ ビターズ、シトラスを使ったスモーキーなカクテル「Smoky Mill」 (125香港ドル)や、南米ペルーの酒「ピスコ」に、ココナツラム、ピーチコーディアル、プロテインとシトラスを合わせた「Plum Pivot」(140香港ドル)などのカクテル類もそろえる。
営業時間は、月曜~金曜=17時~翌1時、土曜・日曜=12時~深夜。