香港ではレスリー・チャン没後20周年を記念して各地でイベントが繰り広げられたが、香港文化博物館(1 Man Lam Road, Sha Tin)では現在、特別展「Miss You Much Leslie Exhibition」が開催されている。97年のコンサートで使用した赤いスパンコールのハイヒールなど、貴重なアイテムなど61点を展示する。
同展はレスリーを近くで支えたマネジャーのフローレンス・チャン(陳淑芬)さん、アートディレクター・ウィリアム・チャン(張叔平)さん、カメラマン・ウィン・シャ(夏永康)さんによる企画で、レスリーのクラシックなステージ衣装、古い写真、レコード、音楽、映画、テレビ作品、賞、個人コレクションなどを展示することで、音楽と映画におけるレスリーの功績と大衆文化への影響力を再確認できるような内容に仕上げたという。
会場には、「ライブ・イン・コンサート97」での赤いマントや赤いハイヒール、2000年のツアー「パッション・ツアー」のオープニングで着用した白い羽根がついた服と青いジーンズ、フランスの有名デザイナーがレスリー・チャンのためにデザインした貝殻のキュロット、さまざまなコンサートでのレスリー・チャンのステージ衣装など貴重なアイテムを展示する。
ステージ衣装のほか、「For Your Heart Only」のレコード(ホワイトエディション)、「Stand Up」のレコード(パープルエディション)、第14回香港映画賞の最優秀映画曲賞、4チャンネル歌謡大賞の最優秀アルバム賞など、レコードや音楽・映画・テレビ局による音楽賞の盾なども展示されている。レスリーの写真集「Celebration」やコンサートの写真も展示する。
レスリーのイベントでは度々「赤い鶴」が登場する。これは、2010年ごろからファンの間で折り鶴が集められるようになり、10回忌の区切りの年に、その呼びかけが世界中に広まり記録更新につながった。ファン同士が折り鶴の折り方を教え合う光景も見られるなど、2013年には、タイムズスクエアのイベントが、その数は折り鶴の展示として最大規模として「ギネス世界記録」に認定され、レスリーの生年月日と同じ数の195万6912羽が集まった。同展示会では、ロビーから続く階段の踊り場に大きな赤い鶴をアイコンとして設置した。
同展と連動して、香港中央図書館のコレクションから選んだレスリーのレコードやコンパクトディスクを、博物館のロビーでテーマ別に展示する企画も4月中旬ごろまで開催する。
香港政府は、同展のオープニングセレモニーで、「香港のポップカルチャーを象徴する人物を紹介する第1回香港ポップカルチャーフェスティバルを今年4月に開幕」することを改めて紹介し、同フェス前夜祭プログラムとして、「Miss You Much Leslie Exhibition」は特別な意味を持っていると強調する。
同展は10万人以上の来場を見込む。10月9日まで。