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香港・尖沙咀に「すき焼伊勢熊」 オリーブ牛や京都姫牛使う

和牛や日本産野菜を使ったすき焼きを提供

和牛や日本産野菜を使ったすき焼きを提供

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 香港・尖沙咀の棉登徑に3月31日、すき焼き店「伊勢熊」(8 Minden Avenue, Tsim Sha Tsui, Kowloon TEL 2109-1155)がオープンした。

L字のカウンターを設けた店内の様子

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 霜降りの和牛と特製のすき焼きのタレを日本から取り寄せ、久家弘一料理長自らレシピを考案した。すき焼きには、関西風、関東風違いがあるが、同店では両方の長所を取り入れる。すき焼きは、江戸時代末期に神戸で誕生し、明治時代には肉食化が進み、関東地方でより強い味に進化していったという説がある。すき焼きの歴史にちなんで、店名は1862年に横浜で開業した日本初のすき焼き店「伊勢熊」にちなんだもの。

 入り口に淡い緑色ののれんを掛け、日本の民家建築を思わせる木のエントランスが特徴の同店。800平方フィートの店内に14人が着席できるバーダイニングカウンター、テーブル3卓を置き、22人を収容できる。ミニマルなスタイルで、淡い木の家具なども並べた。

 メニューに登場する和牛は、香川県産のオリーブ和牛と京都和牛の2種類で、オリーブ和牛は、黒毛和種の和牛がわずか1700頭しかいない小豆島から届いたものを使う。小豆島はオリーブで知られるが、その実を牛が食べることで「豊かで柔らかな食感と黄色い脂肪を持つ牛肉を作ることができる」という。京都和牛は京都府綾部から届く雌牛で、「ミネラル豊富な井戸水と濃縮飼料で作られ、赤身が多く、甘みがあり、とろけるような肉質で、脂ののりが良いのが特徴」だという。このほか、青森の金子ファームで育てられた黒毛和牛で、受賞歴のあるA5ナミキ和牛を数量限定で提供する。

 ディナーの「6コースディナーすき焼きセット」(680香港ドル)は、前菜3品、A4和牛のすき焼き(オリーブ牛と京都和牛のスライス)、7種類の旬の野菜を使った料理、ご飯、名物蒸し料理、デザートをセットにした。9品コースディナーおまかせセット(1人HK$1,380、2日前までに要予約)は、前菜5品、季節の刺し身、和牛すき焼きなどをセットにした。鮮度や仕入れ状況に応じて選べるハウススペシャリテが加わる。

 季節に合わせて日本から取り寄せた野菜は春の今は、静岡の甘みの強いアメーラトマトや鹿児島のタケノコなどのほか、愛知県産のロマネスコと、山口県産のホワイトアスパラガスなども用意する。島唐辛子、ユズ、ワサビ、ブラックトリュフ、4種類の薬味もそろえた。

 ご飯メニューには、北海道の「ゆめぴりか」と佐賀の「ヒヨクモチ」というもち米を混ぜて使うことで、「食感のコントラストが楽しめるようにした」という。日高産のだし昆布も使って仕上げる。

 香川県産オリーブ牛リブロース(65グラム、158香港ドル)、サーロイン(同、168香港ドル)、京都姫牛リブロース(同、148香港ドル)、サーロイン(同、158香港ドル)はセットメニューに加えてオーダーでき、オーストラリア産和牛タン(138香港ドル)、すき焼き和牛&うにロール(288香港ドル)なども用意した。

 ランチセットは4種類あり、「5品ランチすき焼きセット」(480香港ドル)前菜2品、A4和牛すき焼き(オリーブ牛と京都産姫牛のスライス)、5種の季節野菜)、卵、ご飯、漬物、デザート。「北海道産四元豚のすき焼きセット」(380香港ドル)、阿波すだち鶏のすき焼きセット(280香港ドル)など。

 熱の循環などを均一にできることから、鍋は岩手のレトロ調の南部鉄器を使うほか、器も藍色で絵付けをする伊万里焼、鍋島の窯元「陶窯 寛右エ門」のものを使う。

 営業時間は、ランチ=12時~14時30分、ディナー=18時~22時30分。日曜定休。

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