横浜で誕生し120年以上の歴史を持つことでも広く知られる広東料理「聘珍樓」が昨年9月に銅鑼湾にオープンした完全個室の「Club Heichinrou」(27/F, Cubus, 1 Hoi Ping Rd, Causeway Bay)が、「商談などもしやすい」と香港財界ビジネスマンの間で話題になっている。
西貢レベルの新鮮さで提供する料理は皿や盛り付けも洗練されている
フロア全体を個室のみで構成する同店。会員制ではなく、誰でも予約できる。店内は重厚感がある内装で仕上げ、防音設備のある個室3部屋を備え、各部屋1組限定で提供する。6人程度を収容できる部屋、2部屋をつなげて最大18人で使える部屋など、人数に合わせて利用できる。
指定のメニューは一切無く、全て利用客の要望に応えるのが同店のスタイル。予算に合わせてマネジャーやシェフとの事前の打ち合わせが必要になる。予約当日に市場から卸されたものを使うなど「新鮮さ」にこだわり、調理前には生きた食材を氷と一緒に披露するなどの演出もある。
メニューを考えるのが難しい場合、1人当たりの予算で設定することも可能。例えば1人600香港ドルの場合、前菜3品から始まり、スープ「魚湯海底椰燉豬腱湯」や、ロブスター料理「上湯●開邊龍蝦」、マテ貝と春雨の「金銀蒜粉絲蒸蟶子皇」、蒸し魚「金針雲耳紅棗碎蒸沙巴●」、チャーハン「金銀蒜龍皇帯子蒸飯」と食後のフルーツから成るコースメニューの提案もある。そこから好きなものを足したり、変更したりしていくことも可能だ。
香港聘珍樓代表は「プライベートクラブのような空間で、お客さまが楽しみたいようにくつろいでくれたら」と話し、ルームチャージなどは設定していない。ビジネスの重要な局面や日本企業が日本から出張者を迎える際に周りを気にすることなく接待ができるのが特徴。「ランチに4時間くらいかけるお客さまもいる」という。
同グループが運営するバー「マモズ(mamoz)」が階上28階にあり、食事後は荷物を置いたままバーで楽しむこともできる。
完全予約制のため、3日前までに予約が必要。
●=火へんに局。●=禺かんむりに足。