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香港-台北路線、世界の空を制す 座席供給量2年連続最多

昨年に続き座席供給数トップになった香港ー台湾路線

昨年に続き座席供給数トップになった香港ー台湾路線

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 航空関連のデータを提供しているイギリスの調査会社「Official Airline Guide(OAG) 」は12月22日、2025年1月から12月までの世界の旅客線の運航状況を発表した。世界で最も多い座席供給量が多い国際線のトップ10では、1位に輝いたのが香港―台湾路線で、前年の年間678万1577席から683万2683万席に増加。2年連続で世界一の座を守った。加えて、8位にはバンコクー香港間が、416万9125席が入るなど、世界のハブ空港の1つとしての面目躍如を果した。

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 2019年、2024年に続き座席供給数で3回目のトップに立った香港-台北路線は、1日当たり1万8719席に達する座席をもつ計算となり、1万9000席が視界に入った。ORGによると、コロナウイルス発生前の2019年と比較すると依然として14%ほど低いと分析している。

 この路線は7つの航空会社がしのぎを削っているが、シェア別では、キャセイパシフィック航空が39%、エバー航空が20.9%、中華航空が13.1%とこの3社で73%を占めている。競争の激化で、航空券の平均価格は116米ドルと前年比で6%減少したが、それだけ香港と台湾間におけるフライトの需要が高いことを証明しており、依然として経済を含めて緊密な関係であることが証明された形となった。

 8位にランクインしたバンコクー香港間は前年の420万1802席から416万9125席とわずかに座席を減らしたものの、2025年もベスト10に入った。

 香港国際空港(HKIA)は、2024年11月28日から供用を開始した第3滑走路が2025年から本格稼働をした。これにより、発着枠について余裕ができ、香港-台北間を含め発着便数を増やすことにつなげたほか、現在、大改修を行っていた第2ターミナルも今年9月から段階的に稼働を始めている。さらに、63機が駐機できるT2客運廊(T2 Concourse、新●道客運廊から改名)という巨大駐機場が完成すれば、HKIA全体としてのキャパシティおよび運航能力が向上することから、アジアのハブ空港としての地位がより強化されることになる。

 2位は、2024年と同じでエジプトのカイロ国際空港とサウジアラビアのジッダにあるキング・アブドゥルアズィーズ国際空港を結ぶ路線で、同546万9274席から575万3491席に増加したほか、3位はマレーシアのクアラルンプール国際空港ーシンガポールのチャンギ空港が538万2163席から557万4409席に増加し、前年の4位から3位に1つ順位を上げた。なお、2025年のトップ10のうち7つがアジア路線、2つが中東路線、1つが欧米となり、アジアが好調であることを証明している。

 あわせて、国内線のトップ10も発表されている、1位は済州島-金浦空港線で1438万4766席だった。2位は新千歳空港-羽田空港間で1209万9499席、3位は福岡空港-羽田空港間で1149万6706席と日本がトップ3に2つランクインした。

 ●=足へんに包。

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