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香港に「梅丘寿司の美登利」が登場 ネタは東京・豊洲から毎日直送

香港は海外初出店の店舗となる

香港は海外初出店の店舗となる

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 東京世田谷・梅が丘を発祥とし、都内を中心に展開する「梅丘寿司の美登利総本店」が11月21日、多くの若者でにぎわう繁華街・旺角の駅すぐ近くの雅蘭中心に同ブランド海外初出店となる「香港旺角雅蘭中心店」(202,Grand Plaza, 625&639 Nathan Road, Mong Kok. Tel: 35719018)をグランドオープンする。香港はフランチャイズ展開で、Well Core GroupのTokyo Sushi Limitedが運営する。

日本でも人気の「極上まぐろづくし」ほかほとんどのメニューが日本と同じ

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 同ブランドは香港人の間ではすでに認知され人気があり、香港人が多くの行列を作る店もあるほどで、香港でも開店以来数時間待ちの時間帯もある状況だ。トレードカラーの緑を基調に木と組み合わせたデザインで、カジュアルに本格なすしを食べることができる空間を設ける。カウンター8席と4人掛けのテーブルを中心に計80席を備える。

 香港への飲食ブランドの出店は数カ月という短期間の準備で話がまとまるケースも多い昨今、同ブランドの香港店がオープンするまでには長い時間をかけたストーリーがあったという。元々同社のディレック(Derek Liu)社長が大ファンだったことがきっかけで、毎回出張や旅行で東京に行く度、必ず銀座か渋谷の店を訪れ、行列に並んで楽しみに食べていたのが5年も前のこと。2年前くらいに築地の魚問屋に頼んで紹介してもらい、その後、経営陣と交流を続けてきた。「香港のすしのマーケットについては、香港はすしのレベルが高く、その分値段も高い店と安いブランドもたくさんあるが、本格的な味は出せていない店がある」という見解の一致から、香港で勝負ができるのでは」という考えに至ったという。

 店には必ず日本人の板前を置き、味の確認、仕入れ、教育に力を注ぐ。同社には40年以上築いてきた確実な仕入れルートがある。日本の店と同じ流通の一つとして豊洲から直送して提供するため、同日に日本で名古屋店に納品されるのと同じように香港で受け取れることにより、鮮度が保たれた赤貝やホタテなどはその日のうちに提供できる。シャリは日本と同様、山形産「はえぬき米」を使い、すし酢は酒粕をじっくりと熟成させて醸造し、まろやかな味に仕上げた米酢と合わせて「秘伝」の製法で仕上げ、すしノリは瀬戸内産で同店ように焼き上げたものを使う。

 特に同店が「大事にしてきた」というまぐろについては、赤身(14香港ドル)、づけまぐろ(14香港ドル)、中トロ(38香港ドル)、大トロ(48香港ドル)だが、それぞれのネタの大きさが通常より大きく長いことで満足感を味わうことができるようにする。香港で一番注文が多いのは大トロのようだ。ほかにも他店では捨ててしまうようなまぐろのすじ(10香港ドル)などの珍しいネタもすぐに売り切れる。日本と比較すると貝類の注文が多く、活北寄貝、活赤貝、活ホタテ(以上75香港ドル)も多く注文が入る。日本のメニューとも同じ「極上まぐろづくし」(248香港ドル)は、大トロ2貫、中トロ2貫、赤身4貫、それにネギトロの軍艦巻きが6つ付く。

 日本国内ではセットメニューを頼む客も少なくないが、香港ではお好みが主流。うにを10貫頼む客がいるなど、苦手なものが入っているセットよりは「食べたいネタを食べたいだけ注文する」のが香港スタイル。同店でも、すでにその傾向がみられるという。

 同ブランドは40年で十数店舗、しっかりと地に足が付いた展開をしてきた。香港でも板前の教育、供給の限度などもあることから急な多店舗展開は狙わず、出せたとしても3年以内に5店程度を計画し、「美登利が日本で築いてきたものをしっかりと守らなければいけない」とディレック社長は話す。

 営業時間は12時~23時(土曜・日曜・祝日と祝前日は11時30分~)。  

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