海洋動物を中心にパンダも見られる香港で人気のテーマパーク「海洋公園(Ocean Park)」に今秋、世界有数のホテルグループであるマリオットが「香港海洋公園萬豪酒店(Hong Kong Ocean Park Marriott)」(180 Wong Chuk Hang Road, Aberdeen, Hong Kong Tel:3555 1688)をソフトオープンした。海洋公園は規模を拡張する中、隣接する大型ホテルが開業することで、ゆっくりオーシャン・パークを楽しめるようになる。
ホテルを運営するのは萬豪國際(Marriott International)と大手デベロッパーの一つ麗新集団(Lai Sun Group)とオーシャン・パーク。このホテルを建設している新昌營造廠(亞洲)(Hsin Chong Construction (Asia))の資金繰りが悪化し建設が遅延。それに関連し政府による最終承認なども必要になることからグランドオープンは2019年になると見られる。
総事業費は50億香港ドルで、客室数は471。ホテルは大きく3つの棟から成り、上から見ると三角に近い形をしている。ホテルの壁はツタで覆われているような外観だが、外側の一部を植物で覆うことでホテルが暑くなるのを防ぐ効果があるという。ロビーには高さ16メートルの大水槽を設けるなどど海洋公園ならではの演出もある。
3つの建物は、「海岸(Pier Wing)」「海湾(Marina Wing)」と、裕福層などを対象にしたランクが上の「海殿(Club Wing)」に分かれる。建物は全面禁煙で、建物の真ん中にはプールあり、通常の水の深さのほか、子どもに配慮した浅めのプールもある。
部屋は24平方―メートルのデラックスから1646平方メートルのプレジデンシャル・スイートまで16タイプを用意し、1人から家族連れまで幅広い需要に対応する。部屋によってはベッドのデザインとクッションがパンダだったり、潜水艦をイメージした部屋など子どもが喜びそうな部屋も作った。
ダイニングは、ステーキハウス「Prohibition●房・酒●(Prohibition Grill House and Cocktail Bar)」(酒●=口へんに巴)、中華料理全般を提供する「広東美饌(Canton Bistro)」、世界各地の海鮮料理を提供する「海灣餐廳(Marina Kitchen & Marina Cafe)」など4店を備える。(●房=手へんに八)
ほかにも、1200平方メートルの「宴會廳(Grand Ballroom)」にはテーブル80卓を置けるほか、ルームは柱の無い空間に設計し、利用客の視界を遮らない工夫も施した。スパ、フィットネスジムも完備する。
オーシャン・パークにオープンしたことから、同ホテルならではの「アニマル・パッケージ」も用意した。海洋公園の動物アンバサダーが同園で飼っている鳥を客の前に連れてきて、鳥についての生態について説明と実際に鳥を間近に感じながら朝食を食べることができるパッケージ、飼育員から直接アシカやイルカについての説明を受けたり、触れ合ったりするパッケージなどがある。
グランドオープンは2019年2月を予定。