香港競馬はシーズンの終盤を迎えているが、香港ジョッキークラブ(HKJC)は6月5日、馬、調教師、外国馬の人気投票などをウェブサイトで開始した。過去には日本の馬も受賞したことのある賞だ。
香港人にとって競馬は、イギリス統治下時代から続く長年の伝統があり、昔は数少ない娯楽の1つでもあった。中華系は基本的にギャンブル好きな性格で、それに加えて香港は「お金を稼ぐ街」ということで香港人の気質にぴったり合った。香港政府は1年以上歳入がなくても行政を賄えるほど健全な財政を誇る。その香港政府にとって最大の歳入源になっているのがHKJCからの売上で、2017-18年度(2018年6月30日が末日)の納税額は226億香港ドル。いかに香港市民に定着しているのかが分かる。
カテゴリーは3つあり、それぞれ6頭または6人がノミネートされている。人気馬の投票である「最受歡迎馬匹(Most Popular Horse of the Year)」からは「爭分奪秒(Beat The Clock)」、「美麗傳承(Beauty Generation)」、「時時精綵(Exultant)」、「添滿意(Furore)」、「歡樂之光(Glorious Forever)」、「紅衣醒神(Mr Stunning)」とその他にあたる「其他(Others)」が並んでいる。
ジョッキー部門の「最受歡迎騎師(Most Popular Jockey of the Year)」は、「蘇兆輝(Silvestre de Sousa)」、「何澤堯(Vincent Ho)」、「莫雷拉(Joao Moreira)」「潘頓(Zac Purton)」、「田泰安(Karis Teetan)」、「黄俊(Victor Wong)」とその他に投票ができる。
最後の「最受香港馬迷欣賞海外馬匹(Most Admired Overseas Horse of the Year)」は香港競馬ファンにとって称賛、敬服する外国産馬についての投票だ。香港では年に2回大きな国際レースが開催され、外国のレースの馬券を買うこともできるため2010―11年シーズンから創設された。過去にはロードカナロアとエイシンヒカリの2頭の日本馬が受賞している。今回、日本からは、4冠馬でかつ2019年のドバイターフを制した「アーモンドアイ」、2019年4月28日に沙田競馬場で開かれたクイーンエリザべス2世カップに勝った「ウインブライト」の2頭がノミネートされた。ほかにはイギリスのクラックスマンとエネイブル、アイルランドのサンダースノー、オーストラリアのウィンクスと豪華メンバーがそろった。
投票はHKJC のホームページから行う。投票者を対象にギフトが当たる抽選も行い、1等は1人に1万香港ドル分のプリペイドカードが当たるほか、2等は5,000香港ドル分のプリペイドカードが2人に、3等はスーパーマーケットで使える100香港ドル分のバウチャーが1000人に当たる。
6月26日まで投票を受け付け、抽選結果は7月5日に「星島日報」と「The Standard」の新聞2紙とHKJCのウェブサイトで結果を発表する。各部門の受賞者は7月12日に公表する予定だ。