台湾発で海外通販サイトを運営する「Pinkoi」が現在、同社が運営する「Tsuen Wan The Mills 307号 Pinkoi SPACE」(The Mills, 45 Pak Tin Par Street, Tsuen Wan, N.T)でポップアップショップ「富士山100選」を出店している。
同エリアでは2カ月に1度程度、テーマを変えて活動している。デザイナーの交流の場所を目指し、フリーマーケットや講座、ワークショップなどを開いてきたが、今年3月、発信の場としてMillsにスペースを構えた。新型コロナ肺炎の影響もあり、普段外出が多い香港の人も家での滞在時間が長くなり、その質を上げようと生活用品の人気が高まっている傾向が見られるという。展示商品はネットでも扱う。
同社の香港部門のメンバーの中には「富士山」が好きな人も多く、昨年から富士山をテーマにしたイベントを開きたいと考えていた。同社のサイトでは世界各地のデザイナーと連携し、さまざまな商品を扱っているが、その中でも富士山をモチーフにした商品が多かったことが今回の開催につながったという。実際は日本人のデザイナーより台湾人や香港人が手掛けるものも多く、本来は「ここで感じた富士山にこの夏実際に行ってもらいたい」という企画だった。しかし新型コロナ肺炎の影響で訪日ができないどころか、富士山自体の閉鎖も決まり、「新しい角度から富士山を見てもらいたい」と話すのは香港エリアをマネジメントするキャロルさん。香港から10人程度のメンバーで、日本や台湾のメンバーにも協力してもらいながら同プロジェクトをスタートした。
店内を盛り上げる装飾の一部として、20点ほどの写真を壁に山をかたどって展示。香港の雑誌で活躍する編集者オンキ・チャンさんが撮影した写真が並ぶ。「富士山は日本のシンボルであり、それは同時に精神的な意味でも文化的な意味でも日本を象徴している」と話すオンキさん。
商品については、すぐ買って使うことができる100以上デザイン性の高い富士山モチーフの商品を集めた。日本の建築家、大野友資さんの本『360°BOOK富士山MOUNTFUJI』(235香港ドル)は、ページで円を描くように360°に開くと3Dのクリエーティブが現れる。伏せて置くと富士山に見える白磁の8色のカップ(135香港ドル~)など日本からの商品も扱うが、台湾や香港のデザイナーやメーカーによる商品も多い。注目が高いものは、香港のデザイナーによる富士山のピアスや台湾デザイナーによる携帯カバーなど。ほかにも富士山をかたどったバックやキーボードカバーなども人気があるという。
営業時間は12時~18時30分(土曜・日曜は19時まで)。火曜定休。7月31日まで。