新型コロナウイルスの影響で家での滞在時間が増え運動不足に陥りがちだが、香港に相次ぎスポーツ施設が登場した。7月8日には屯門(Tuen Mun)南部にある「兆禧苑商場(Siu Hei Shopping Centre)」にバスケットボールコートを中心とした運動施設「兆禧運動場(Siu Hei Sportsground)」(Rooftop, Siu Hei Court Car Park, 201Wu Chui Road, Tuen Mun, New Territories TEL 2404 7752)が開業。さらに7月18日には沙田(Sha Tin)の新城市広場(New Town Plaza)でが子ども向けのサイクリング施設「Balance Bike Park @ New Town Plaza」(Platform, L3, Phase 1, 18 Sha Tin Centre Street, Shatin, New Territories TEL 2608 9329)が開幕とスポーツ関連施設が相次いで作られた。
兆禧運動場は 「麗閣商場(Lai Kok Shopping Centre)」の再開発を担った、香港らしいローカル色が強めのショッピングモールなどを運営する「民坊(People’s Place)」が兆禧苑商場を再生させるために創設したものだ。屯門エリアは平均年齢が若いことと、ここ数年、香港人は運動に関心が高まっている事もあり、運動場の需要が高まっていた。そこで「老、中、青」をテーマに若者からお年寄りまで幅広く利用できる施設の創設を目指し、ショッピングモールに併設されている駐車場の屋上をすることになった。
バスケットコートが2面あるほか、3 on 3用のコートも2面ある。バスケットコートの内側にはさらにバドミントン用のコートも取れるようにラインが引かれている。長さ150メートルのウォーキング用のトラック(2レーン分)や多目的スペースもある。子ども向けには流行りのバランスバイクが楽しめるように設計した。青を基調に、オレンジ色と白色を使って、ラインなどが目立つようにして遊びやすいように配慮している。営業時間は、7時~22時。
一方、沙田のみならず香港でも屈指の規模を誇り、来客数も多いショッピングモール「新城市広場」にもサイクリングエリアが登場した。同モールはスヌーピーをテーマにした「Snoopy’s World」があるなど昔から子どもでも楽しめるように設計されたショッピングモールの一つである。
サイクリングエリアは8000平方フィートの広さを誇る。香港の有名自転車選手だった黄蘊瑤(Jamie Wong)さんと中国のBMXの代表でもある王思楊子さんが監修をした。香港では公道だけでなく、住宅の敷地エリア内でも自転車が禁止されている場所も多く、自転車に乗るためには郊外のサイクリングコースを楽しむというのが一般的だ。そのため大人になっても自転車に乗れない人もいたり、サイクリングコースで初めて自転車に乗る機会をもった人も多い。そのため、特にターゲットを2歳~6歳の子どもたちに設定し(身長80~120センチを想定)、平衡感覚がどんどん発達していくときに自転車に親しんでもらおうと考えて施設がオープンした。自転車もペダルをこぐタイプだけではなく、まだ平衡感覚が養われていない子ども向けにペダルをなしで、そのかわりに自らの足を使って前に進むバランスバイクが用意されるほか、子どもと一緒に乗るために大人用の自転車も用意している。コースは動物のモチーフを設置することで動物園の中を走る感覚を子どもに楽しんでもらうように考えた。カーブも程良く設置され、かつ小さな凸凹をつけることで自転車に乗る感覚を養っていく。
料金は、体験コースは45分150香港ドル、初級、中級は225~250香港ドル、いずれもレンタル自転車の料金が含まれている。レベルが上がると1周のタイムアタックもできたり、親と一緒に走ることも可能だ。営業時間は、7時-22時。但し、11時~7時はバランスバイク専用の時間となり、バイクのレンタルは11時~18時45分、ショッピングモール1フェーズのカスタマーサービスセンターで受け付けている。両施設とも、現在は新型コロナ肺炎への措置として29日まで閉鎖の予定。