香港政府は12月8日、第4波新型コロナウイルス対策ついての政策を発表した。レストランの店内飲食の禁止は22時から18時に繰り上げたほか、中国本土、台湾、マカオ以外の国から入境した人はホテルでの14日間の強制隔離が義務付け、これまでは隔離を受け入れているホテルを任意で選べていたが、政府指定のホテルでの強制隔離のみとなる。隔離12日目に2度目の検査が行うが、14日の隔離終了後、19日目にさらに3度目の検査を実施するなど、さらなる厳しい措置となった。期間は12月10日~23日の2週間。経営難の天星小輪(Star Ferry)は2021年2月9日からの値上げを決めた。
8日現在、香港の累計感染者数は7076人、死亡者は112人、回復者5696人、新規感染者は100人で、第4波が到来してから連日厳しい数字が並んでいる。公衆での集まりを制限する「限聚令」については最大2人、公共の場や公共交通機関でのマスク着用義務は継続する。
レストランの店内飲食の禁止は22時から一気に4時間繰り上げ18時~4時59分(テークアウトは可能)となる。1卓当たり人数はレストランが2人に減らされた。収容人数の50%、テーブルの距離を1.5メートル離すこと、検温、消毒、飲食時以外のマスク着用義務、ライブパフォーマンスとダンスも継続して禁止する。ただし、宴会は最大で40人から20人までと半分になった。
バー&パブ、サウナ、ナイトクラブ、パーティールーム、ゲームセンター、アミューズメント施設、カラオケ、麻雀、スイミングプールの閉鎖は継続。一方、フィットネスジム、体育施設、エステ、マッサージを閉鎖することが新たに決まった。クラブハウスは依然として運営が認められるが、こちらも会議室や多目的室では収容人数の50%までとなり、ライブパフォーマンスとダンスも継続して禁止。徹底した消毒などの防疫対策を施さなければならない。
ホテル・ゲストハウスでは、通常のゲストルームは1室4人まで、2ベッドルーム以上のスイートは8人まで、飲食時、浴室、ゲストはマスクの着用義務、施設内にある全ての家具と客がチェックアウトした後の客室内にある設備や備品、リネン類を消毒、ソーシャルディスタンスの徹底、ホテル内の浴室・サウナの閉鎖、ホテル内にある宴会場でのライブパフォーマンスとダンス禁止、強制検疫者への訪問の禁止も継続する。会議室は収容人数75%から50%に変わった。
追跡アプリの「安心出行」のQRコードの掲示については、貼り出すサイズが210ミリ×297ミリ(=A4サイズ)以下になってはいけないない。12月11日より、「限聚令」違反、公共の場でのマスク着用義務違反、強制検査の拒否をした場合は罰金が2,000港ドルから5,000香港ドルへと引き上げられる。
中国本土、台湾、マカオ以外の国から入境した人は、ホテルでの14日間の強制隔離が義務付けられていた。これまでは入境者が強制隔離を受け入れているホテルを任意で選択することができていたが、今回からは政府が指定するホテルでの強制隔離となり自分でホテルを選べることができなくなった。空港からホテルまでの交通手段は政府が用意する。具体的なホテル、食事面など具体的な内容については追って発表するとしている。
強制隔離中、基本的に12日目に2度目の検査を受けなければいけないが、2回目の検査で陽性反応を示す事例が少なからず出ており、強制隔離終了後、自宅に戻った後、19日目または20日目にも3回目の検査をする方針を固めた。
2019年の逃亡犯条例改正案による社会の混乱と新型コロナウイルスによって経営難に陥っていたスターフェリーは賃上げを政府に求めていたが、行政会議は12月8日に値上げを認めた。値上げは2017年7月以来となる。対象路線は、中環(Central)-尖沙咀(Tsim Sha Tsui)と湾仔(Wan Chai)-尖沙咀の2路線で、2021年2月9日から実施する。中環-尖沙咀のう運賃は、月曜~金曜=上層(Upper Deck)は2.7香港ドル→3.2香港ドル、下層(Lower Deck)はが2.2香港ドル→2.6香港ドル、土曜・日曜・祝日=上層が3.7香港ドル→4.2香港ドル、下層が3.1香港ドル→3.6香港ドル。湾仔-尖沙咀は、月曜~金曜=2.7香港ドル→3.2香港ドル、土曜・日曜・祝日=3.7香港ドル→4.2香港ドル。