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香港、経済対策第4弾立法会で成立 64億香港ドル規模

第4弾の経済支援策が発表になった香港

第4弾の経済支援策が発表になった香港

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 香港の立法会財務委員会は12月21日、新型コロナウイルスに関する経済対策の第4弾「防疫抗疫基金(the Anti-epidemic Fund)」を賛成多数で可決した。規模は63億6,000万香港ドルで、前回と比べて全方位的な対策ではなく、今回は飲食業に全体の半分を充てるなどメリハリの効かせた対策となった。

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 23日現在、香港の累計感染者数は8354人、死亡者は133人、回復者7112人、新規感染者は53人となっている。これまでの経済対策は第1弾が300億香港ドル、財政予算案で1,200億香港ドル、第2弾で1,375億香港ドル、第3弾は240億香港ドルの合計3,115億香港ドルが投入されてきた。第4弾は規模としてはかなり縮小したことになる。

 感染拡大対策や経済対策などで世界各国の政府は大幅に財政支出を増やしているが、それは香港政府も同じだ。それは財形健全化という意味では将来の政策運営に支障をきたしかねない。財政状態がほかの政府と比べて良い香港政府だが、張建宗(Matthew Cheung)財政長官によると、「2020年度末の財政備蓄は8,000億香港ドルに減少するほか、過去最高の3,000億香港ドルの赤字になる」と予想しており、これ以上、大規模な財政出動はしにくい状況だ。

 64億香港ドルのうち55億3,000万香港ドルを投入し、残り15%、8億3,000万香港ドルは緊急用に維持する予定。前回は23業種だったが、今回は飲食業、商業目的の浴室、子どもケアセンター、習い事、エステ・マッサージ・パーティールーム、映画館、学校向けのケータリング業者・スクールバスサービス、幼稚園・私立学校、非正規のカリキュラムを行う私立学校、フィットネスセンター・スポーツ施設、康楽及文化事務署(LCSD)が原因でスポーツとレクリエーション、文化プログラムなどが中止となり、それにより影響を受けたパートタイムのインストラクターやスタッフ、登録されているスポーツコーチ、クラブハウス、芸術・文化分野に関係するフリーランサー、公共のエンターテインメントライセンスを保有施設、ゲームセンター、アミューズメントライセンス保有施設、麻雀/天九ライセンス保有施設の19業種にわたり補助を行う。

 具体的には、飲食業に34億香港ドルを投入する。各種レストランは面積に応じて10万~50万香港ドル、カラオケ、バー、パブはさらに5万香港ドル追加、屋台などは5万香港ドルの一時金。映画館は2020年11月時点で営業しており、上限を300万香港ドルとして1スクリーン当たり10万香港ドル、習い事の先生やスポーツコーチ、芸術・文化分野に関係するフリーランサーは1人当たり7,500香港ドル、商業目的の浴室、アミューズメントライセンス保有施設などは1施設当たり10万香港ドルなど細かく分かれている。早ければ2021年1月に発給開始となる予定。

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