コロナ禍で自由に渡航ができないなか、フライトシミュレーターを使って飛行を体験できる「展翅飛行學會(Wings Flight Academy / WFA)」(Unit 12, 20/F Kowloon Plaza, 485 Castle Peak Road, Lai Chi Kok, Kowloon, TEL 2555 8773)に注目が集まっている。
香港国際空港は世界を代表するハブ空港であり、世界中の人々が利用することに加え、香港という狭い土地柄、国内線フライトはないため、香港人にとって旅行は基本的に全て海外旅行となる。香港はフリーポートであるという面からも航空産業は重要な役割を担っており、香港人にとって航空業界は身近な存在だ。
WFAは、飛行機についての知識を高めてもらうことを基本理念に、フライトシミュレーターを使った飛行体験だけではなく、飛行についての基本的な知識を学んだりして、より飛行機に興味を持ってもらいたいという思いから開設した。飛行機の操縦技術だけではなく、なぜ巨大な機体が宙に浮くのかといった理論も学ぶことができるようになっている。
シミュレーターでは、セスナC172、ロビンソンR22というヘリコプターの機体を体験できるほか、3月初めからはエアバス321neoの機体も導入予定。このシミュレーターは精巧にできており、実際のコックピットを計器類を含めほぼ忠実に再現し、180度対応のスクリーンは4K対応で現実に近い景色を再現している。晴れ・雨などの気象条件、昼・夜などの時間設定も行えるほか、世界にある数多くの飛行場が登録されており、その中には旧啓徳空港(Tai Tak Airport)もプログラミングされているという。建物ギリギリの高さを飛びつつ、着陸直前で右にターンしながら着陸態勢に入っていくフライトも体験できる。
実際に体験するにはWFAに事前予約を行い、予約当日は指導教官が付く。この指導教官も現役のパイロットまたはパイロットとしてのライセンス保有者。まず簡単な指導を受け、それから実際にシミュレーターを使った飛行を行う。指導教員が隣でフォローするほか、「特に子どもには楽しく、貴重な体験ができる」と力を入れる。
料金は、初心者向けで、セスナC172、ロビンソンR22を体験するA1パッケージは、15分のフライト=月曜~木曜200香港ドル・金曜~日曜300香港ドル、30分=同400香港ドル・同600香港ドル、45分=同600香港ドル・同900香港ドル、60分=同800香港ドル・同1,200香港ドル。
エアバスA321neoの模擬飛行を経験するA2パッケージは、20分のフライト=月曜~木曜700香港ドル・金曜~日曜800香港ドル、40分=同1,300香港ドル・同1,400香港ドル、60分=同1,900香港ドル・同2,000香港ドル。
より真剣に学びたい人向けのコースもある。例えば、離着陸を自分自身で操作したり、緊急事態が発生したときの対処などを体験できたりするBコースは(30分の講義と30分の模擬飛行)、6レッスンで、1人=4,500香港ドル、2人=7,800香港ドル。
営業時間は、月曜~土曜=10時~20時、日曜・祝日=14時~19時。要予約。