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香港の「割烹櫓杏」が熊本食材使ったメニュー 天草のカキなど初上陸の食材も

熊本から初めて香港に輸出したアイテムも多数

熊本から初めて香港に輸出したアイテムも多数

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 尖沙咀のショッピングモール「iSQUARE」で熊本県の食材を使ったメニューを中心に提供しているレストラン「割烹櫓杏(ろあん)」(Shop 2801, 28/F, iSquare, 63 Nathan Road, Tsim Sha Tsui, Kowloon, Hong Kong、TEL 2818 0031)が現在、香港初上陸の熊本食材などを含めた新メニューを提供している。7色のカラフルなミニトマトなどの野菜から、カキ、コハダなどの海産物、のり、焼酎に至るまで、各種素材をさまざまな調理法で提供する。

八代名物「しゃく」の天ぷら

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 現在は「八代」に焦点を当てた特別メニューも展開中で、活(い)きの車エビと八代特産の日奈久ちくわを使った熊本のソウルフード「サラダちくわ」などを用意した。「しゃく」の正式名称は「穴しゃこ」で、すしネタの「しゃこ」とは異なる。干潟に生息するエビにもヤドカリにも似た生き物で、干潟に深い巣穴を掘るため、筆を使ったユニークな「しゃく釣り」で一匹ずつ釣り上げているという。熊本では荒尾、八代などの幾つかの干潟で捕れるが、陸に上がると長くは生きられないため、従来は熊本以外にはほとんど流通しない。形残さず頭から食べることができる「しゃくの天ぷら」は熊本の郷土料理として昔から地域に根付いている。泥を落とし、衣を付けて丸ごと揚げる。頭も取らず、わたも取らず、殻も柔らかいため、そのまま揚げて天ぷらにする。食べる時も丸ごと皿に載せ、塩を添えて提供する。

 天草大王は「サイズが大きい地鶏で味に深みのある肉厚でジューシーな味わいが特徴」と担当者。元々手羽先などを好む人が多い香港でも人気がある。「手羽先の塩焼き1本」(108香港ドル)や「炭火焼き」(198香港ドル)などシンプルに仕上げた。

 車エビはこれまで生きたまま香港に仕入れることが難しく、着いた時にはほとんどが死んだ状態だったが、生産者との経験を重ねて特殊な方法で運び、店に到着してからも生きた状態で保管することができるようになったという。

 海鮮類には天草のものも多く取りそろえた。特に力を入れたのは、上天草産の「バージンオイスター」で、未産卵の1年もののカキは「雑味がなくクリアな味わいが特徴」という。天草・牛深から直送する熟成魚は、「香港で最高の状態」で提供できるようにと産地でしっかりと処理を施した。生ガキ4個(258香港ドル)、カキフライ1個(68香港ドル)で提供し、「ハマチ3貫」(108香港ドル)、「佐伊津産サワラのたたき」(138香港ドル)も用意する。

 とにかく細いのが特徴の手延べそうめん「ゆきやぎ」には、ウニやエビ、イクラなど載せて最後につゆを掛け、「海鮮冷やしそうめん」(198香港ドル)に仕立てて提供する。目玉の一つは「のり」。今年で5年連続日本一に輝く塩屋一番海苔(のり)は「香りが高く、歯切れがいいのり」だと言い、塩おにぎり(2個、58香港ドル)、海鮮太巻き(8貫、338香港ドル)などで提供する。

 八代フェアは今月28日まで、熊本フェアは3月15日まで。

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