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香港政府、入境時の陰性証明書や「熔断機制」など一部を緩和 PCR検査回数は増加

入境措置を一部変更した香港

入境措置を一部変更した香港

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 香港政府は5月29日、台湾を含む海外から香港に渡航する入境者に対する水際対策について変更すると発表した。PCR検査の陰性証明書に必要な条件を撤廃する一方で、入境者は9日目にPCR検査を義務付けることなどを発表した。6月1日から実施する。

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 香港は2日現在、検査による陽性反応を示した人は121万3204人、最終確定した累計感染者は33万2464人、死亡者は9379人となっている。新規感染者は505人、うち34人は海外からの輸入症例だ。一方、ワクチン接種者については、1回目が670万3872人(92.1%)、2回目が634万992人(87.1%)3回目も終えた人が396万2746人(58.4%)で、4回目の接種が11万2487回となっている。

 PCR検査については、出発48時間以内のPCR検査の陰性証明書が必要だったが、その証明書は、臨床検査室を運営するための国際規格であるISO15189を取得している医療機関か政府機関の認定する研究所または医療機関と指定されていた。実際の入境時には陰性証明書のほか、当該機関のISO認定証や新型コロナウイルス検査証明機関登録簿を提示する必要があったが、今後は陰性証明書だけが必要となる。これに合わせて、3歳以下の乳幼児はPCR検査が不要となった。搭乗の14日~90日前に新型コロナウイルス感染し、その後、回復したことを証明する書類を持っている人は、24時間以内に受けた抗原検査の陰性証明書で陰性であれば入境が可能になった。

 一方、入境者のPCR検査と抗原検査についてはPCR検査の回数が増える。これまでは、香港国際空港到着時にPCR検査と抗原検査を受け、政府指定ホテルでの強制隔離期間中は入境後5日目にPCR検査、6、7日目に抗原検査を受け、その結果が陰性だった場合、14日から7日に強制隔離を短縮することができた。12日目に「社區検測中心(Community Testing Centre)」、「流動採樣站(Mobile Specimen Collection Station)」などでPCR検査を受けることが義務付けられていた。これからは、9日目にもPCR検査を受けることが追加された。

 特定の国や地域からのフライトを禁止する措置のほか、特定の同じ出発地から香港に到着する便を一定期間禁止する「熔断機制」については、4月1日、5月1日に段階的に緩和されてきた。これまでは、運航停止となる条件として、同じ航空機に搭乗していた乗客がHKIA到着時に行われるPCR検査で5人以上の陽性者が出るなどのケースのほか、全乗客の5%が陽性であると判明すること、またはHKIA到着後のPCR検査で3人以上の陽性者に加え1人以上が第599H章で指定された条件を満たしていなかった場合、運航の停止期間は5日間だった。6月1日からは、これらの条件が満たせない乗客がいた場合、直近10日で初の違反であれば、運行停止ではなく2万香港ドルの罰金となる。10日以内に再び違反者が出た場合、または航空会社が罰金の支払いを拒否した場合は、5日間の香港国際空港に着陸することが禁止される。

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