香港で店舗展開する日本のベーカリー「ドンク」が1月1日、青森県産のリンゴを使ったパンの販売をスタートした。
1日に2000人が訪れ、売り上げとしては同社世界1位を記録する香港1号店「SOGO店」はSOGOの香港開業と同時に1985年に出店。同社は現在、SOGOを含め「ドンク」ブランドで3店舗を展開している。店舗ごとにラインアップは少し異なるが、香港のミドルアッパー層をターゲットとする。どのパンが何時に到着するか把握して訪れるリピーターも多い。
香港では一般的に甘みが強いパンが多いが、同社では日本のレシピのままを再現。パンを焼く環境として香港は暖かく発酵しやすいが、湿気が多いためフランスパンなどは1日に焼く回数を多くするなどの工夫をしているという。
香港での定番商品は塩パン(10香港ドル)で、シンプルな味わいに人気があるという。香港のみで展開する商品もあるが、その一つ「もぎたてぶどう」(28香港ドル)は、手のひらサイズのパンをブドウの房に見せ、それをつなげたレーズンパン。ほかにも、ゴマ商品が多く、食パンでも黒ゴマ食パンや生のスライスキャロットを入れたものなども販売している。全体でパンのみで130アイテムほどをそろえる。
今回香港では初めて展開する青森リンゴ関連商品は7種類を用意した。リンゴの中でもパンの材料として使われることの多い『ふじ』と、香港では赤いリンゴよりも人気がある『王林(おうりん)』」を使い、ドンクのパン職人が培ってきた豊富な知識と経験を生かしてオリジナルパンを考案しているという。これまで「青森りんごフェア」は日本国内の店舗でも実施してきたが、今年は香港でも青森県産のリンゴをった展開となった。
「王林とくるみのクリームチーズ仕立て」(19香港ドル) は、「王林とクルミの味わいが広がるパンと、ほんのり甘いクリー ムチーズの相性から生まれた商品」だと言い、蜂蜜を塗って仕上げている。同じ「王林」を使った商品として、棒状のパン「メープル香るりんごのカリカリスティック」(19香港ドル)も用意。同商品でもクルミをアクセントに使い、メープルとバターの香りに塩味も少し加えた。
「キャラメルりんごとブリオッシュ・フィユテ」(19香港ドル)は、「サクッとしたパンの食感とバターの風味、ほろ苦いカラメル入りの濃厚なカスタードとジューシーなリンゴを組み合わせた」商品。「ふじ」を使った「青森りんごとレーズン ~チーズケーキ~」(21香港ドル)は、シナモン風味のアーモンドクリームとチーズクリームを使い、りんごとラム酒漬けレーズンのジューシーさで「濃厚な味わい」を出しているという。なると金時を入れた「青森りんごとなると金時」(17香港ドル)も注目の商品だ。
販売は今月31日まで。