「ロハス」「健康食品」をテーマにしたエキスポ「樂活博覽×優質天然健康産品博覽」が1月26日~28日の3日間、香港コンベンション&エキシビジョンセンターで開催された。主催は展覽集團(Exhibition Group)社。
世界各地から1000以上のブランドが出展する同イベントには、ライフスタイルの促進に焦点を当てた自然健康食品、健康サプリメント、美容・ウエルネス製品、グリーン・ライフスタイル製品などが集まった。会場では、「健康と持続可能性」をテーマに、「最新・最先端」のプレミアムナチュラルヘルス製品やトレンドを紹介し、健康とウエルネスとグリーンで低炭素な生活を求めるビジネスや一般消費者をターゲットに展開した。
展覽集團の王學譜(ウォン・ホック・フー)会長は開幕式のあいさつで「健康的で持続可能なライフスタイルを追求する人々の集まりであるロハスは、年率10%で成長し続ける3,550億米ドルのビジネスチャンス」とも発言し、香港では4月にプラスチック製品の扱いが大きく制限されたり、8月には指定の有料ごみ袋を使うことが義務化されることなどを背景に、「ロハスなライフスタイルが香港のさらなるトレンドになることが予想されている」と指摘した。
会場で広いブースを構えるインドパビリオンでは、インドの30種類以上のハーブとナチュラル製品を展示し、5000年以上の歴史を持つアーユルヴェーダの健康とウエルネスの文化について紹介する。アーユルヴェーダの食事法、南アフリカの国宝である紅茶の試飲、植物ミルクを使ったハンドドリップのデモンストレーションも行った。テイストコーヒーバザールでは、16の国と地域のコーヒー製品を紹介。地元のスペシャルティコーヒーのほか、ギリシャ、インドネシア、エチオピア、ケニア、コロンビア、ベトナム、中国雲南省などのコーヒーも販売した。
「ハラルパビリオン」では、世界のハラル認証の取得が拡大する状況を踏まえ、香港初試みとして、80以上のブランドや食品会社、海外のハラル認証サプライヤーが一堂に会した。イスラム教徒がよく使う特別な製品を展示するほか、来場者のハラル製品への理解を深めるためのハラル関連アアクティビティーも多数用意し、イスラム教徒の消費市場への参入に関心のある企業も集まった。
日系では香港を拠点とする懿生堂社が出展。香港製造の健康補助食品などを販売する同社は香港を拠点に日本の素材を使った薬膳などのハラル食品をエバラ食品との共同開発にも取り組む中、今回の出展を決めた。同社のブース内でエバラ食品も自社の商品なども紹介。同社がマレーシアやシンガポールで製造する複合調味料などを試食できる機会を設けた。同社は現在、東南アジアの工場で作る鶏白湯などのラーメンスープや、肉の香りもするカレー、焼き肉のタレなどを同エリアのラーメンチェーン店などに納めている。香港には現在、インドネシアからのメイドがその中心であるものの、人口にして約30万人のイスラム教信者が住み、そのうちの13%が中華圏の人種だという状況も踏まえ、同社も香港のイスラムマーケットはもちろん、その背景にある「中華圏におけるハラル食品」を意識し、市場調査の観点からも出展したという。
香港政府もASEAN企業が香港でビジネスを拡大するよう奨励する中、今後、香港域内もハラル認証申請数が増加していくことが予想される。