香港の最高級ホテル「リージェント香港」内に今年開業したバーラウンジ「Qura Bar」が、この春本格的に始動した。
希少なスピリッツ、ワイン、葉巻などをそろえ、シチュエーションに応じて楽しむことができるスペースを用意する同店。客間、バー、ダイニング・ラウンジ、シガー・スペースなど、空間ごとに雰囲気を変え、全てスペースからビクトリア・ハーバーの眺望を一望できる。ソファなどオリジナル素材の家具だけでなく、ビンテージ品、アンティーク品のコレクションを修復したものを並べ、アールデコの要素やカスタムデザインの家具でモダンな印象に仕上げた。ロビーと廊下には、初代リージェント香港の大きなビンテージ写真を飾り、エメラルドグリーンのオウムのランプや日傘を差したサルの風変わりなテーブルランプなど、店内各所にユニークな年代物のアイテムをちりばめる。
カクテルはミヒターズ、バーボンなどにシトラス、砂糖、卵などで仕上げた「WHISKY SOUR(ウイスキーサワー)」やイタリアのチェリーワイン「ラタフィア・ロッシ・ラ・ロッサ」にメロン、アロエベラ、シナモンにトニックウオーター「ロンドン・エッセンス」を加えた「BRIGHT SIDE(ブライトサイド)」など個性的なカクテル(190香港ドル)を並べる。1950~80年代のスピリッツを使ったネグローニ、サゼラック、エル・プレジデンテなどのビンテージ・オプションを選ぶこともできる。
店内のキャビネットには、世界各地の希少なスピリッツやワインが眠る。例えばスコッチウイスキーとジャパニーズウイスキーを融合させたブランド「Uniting Nations #3」や、第一次世界大戦前の職人技を味わえる「Ferrand Distilled Before 1914」なども。ほかにも、アイラ島のある蒸留所のシングルモルト で、33年熟成させ「複雑なスモーキーフレーバー」が特徴だという「Fiona Macleod 33-Year Old」のほか、 キューバの豊かなラムの歴史を物語る貴重なコレクターズ・アイテム「Jose Arechabala Ron Blanco Arecha」などもそろえた。
食事もシチュエーションに応じてさまざまなスタイルを用意する。ドリンクメインのバー利用であれば、「Bar Bites」から「トリュフフライドポテト」(100香港ドル)や、イベリコハムやサラミ、ハムなどの盛り合わせ「シャルキュトリーセレクション」(628香港ドル)のほか、カキの盛り合わせ(6個368香港ドル~)やキャビア(30グラム888香港ドル~)も提供できる。レストランとしても利用でき、前菜、メイン、デザートがセットになった3コースメニュー(688香港ドル)も用意。前菜はパブリカのマリネやアンチョビー、有機トマトとブラータにオリーブオイルを添えたもの、牛肉のタルタルなどから選び、メインも、シーバス、黒トリュフとポルチーニ茸(たけ)のリゾット、子羊の肩ロースから選ぶ。
シガー・ラウンジでは、クリスタルの燭台(しょくだい)で飾られた特注のシノワズリの作品が、緑の大理石の暖炉を縁取る。ビンテージの虎をモチーフにしたラグとペルシャじゅうたんで「エキゾチックな雰囲気」を演出。ビンテージのキルティングレザーソファとアームチェアを配したシーティングエリアで、シガーキャビネットや、ヒュミドールに収められたシガーを1本から提供する。
営業時間は17時30分~24時(金曜・土曜は翌1時まで)。