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MTR紅ハム駅構内で鉄道特別展 開業45周年、貴重な100点展示

紅ハム駅構内で開催される「『站見 』鐵路展(Station Rail Voyage)」の引退車両「烏蠅頭(MLR)」の展示

紅ハム駅構内で開催される「『站見 』鐵路展(Station Rail Voyage)」の引退車両「烏蠅頭(MLR)」の展示

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 香港地下鉄MTRは4月27日から、紅●駅(Hung Hom Station)構内で引退車両やMTRで使われていた品などを展示する「『站見 』鐵路展(Station Rail Voyage)」をスタートする。MTRが1979年に運行を始めてから45周年を迎えるのを記念して行うもので、改めて香港市民にMTRの歴史を知ってもらおうという狙いがある。

実際に使われていた信号機や車両部品も展示される

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 香港の鉄道の歴史は、香港と広州を結ぶ九広鉄路から始まったが、開業当時、地下鉄業務を中心としていたMTRは1979年10月1日、観塘(Kwun Tong)から石硤尾(Shek Kip Mei)までの区間でサービスを始めた。現在は9路線、総延長は285キロを超え、駅の数は98まで拡大している。ピーク時の運行頻度は1分間隔で、定時運航率は99.9%と日本の鉄道システムをしのぐほど。

 これまで香港の鉄道を知るには、大埔(Tai Po)にある香港鉄路博物館(Hong Kong Railway Museum)がその役割を担っており、さまざまな団体などから寄せられた当時の様子が分かる貴重な写真や資料で駅の歴史を紹介してきた。昨年10月には「喬沛德號(Peter Quick)」と呼ばれるディーゼル機関車(60号車)の展示も始めた。

 今回の展示会のため、紅●駅構内に大きく分けて3つのゾーンがある特設エリアを設けた。1つ目は「鐵路解碼(Decoding Rail)」で、実際に使われていた信号機や車両部品を展示する。動作原理や用途を紹介し、安全・確実な列車運行を行うための動作を知ることができる。ほかにも、手すり、車両に使われていたバルブ、駅構内にあった時計、安全の告知するための標識なども展示する。

 2つ目の「「鐵路歳月(Years on the Rail)」は、各時代の鉄道職員の秘蔵品やエピソードなどを紹介。1979年~1990年に採用されていた職員用の帽子、各年代に使われていたネクタイ、階級を表す肩章、ピンバッジ、記念乗車券、車両模型、記念切手、1986年時点での路線図、職員用のハンドブックなどが、定年または現役の職員から同展のために集められた。

 最後の3つ目の「下一站…回憶(Next Station…Memories)」は、東鉄線(East Rail Line)の初代の電化車両である「黄頭(Yellow Head)」と中期の改装列車「烏蠅頭(MLR)」、ディーゼル電気機関車56号機「杜利華號(I.B. Trevor)」を展示。観覧者は車両内に入ることもできる。そのほか、運転手が列車を動かすときに使うマニュアル、車両内で喫煙可能だった時代の時に据え付けられていた灰皿、木のベンチなどもあり、3つのゾーン合わせて100点余りを展示する。

 同展は、6月末までは土曜・日曜・祝日のみに開催し、7月からは平日も受け付ける予定。開始時間は、9時45分、11時30分、13時15分、15時、16時45分の1日5回で、所要時間は約75分。専用サイトで事前予約が必要で、必要事項を記入すると予約番号がメールで送付される。参加日に紅●駅の出入り口のC1に集まり予約番号を伝えて見学がスタートする。

 12月31日まで。

 ●=石へんに勘。

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