香港・●湾で7月19日に正式開業した「AEON STYLE●湾」内のフードコートに同日、お好み焼き「鶴橋風月」(AEON, G/F, Skyline Plaza, 88 Tai Ho Road, Tsuen Wan)が香港1号店としてオープンした。香港でのフランチャイズ運営はAEON香港社が行う。
商業施設「湾景広場(スカイライン・プラザ)」内で2012年から営業していた「AEON●湾店」をリニューアルする形でオープンした「AEON STYLE●湾」は4フロアで、延べ床面積は17万平方フィート。同ブランドとして新界エリアには初出店となる。「食と専門店の強化」をコンセプトに掲げ、新界エリアで最大規模の「ダイソー」、エシカルをテーマにしたイオンの自社ファッションブランド「SELF+SERVICE」、AEON香港社が同じく香港内でフランチャイズ展開する「コメダ珈琲」なども出店した。
「食の強化」の一つの要素として、グランドフロアには新たに120席のフードコートを開設。フードコートには6店舗を設け、同社はそのうちの1店舗を「鶴橋風月」の香港初出店の場所に選んだ。
「鶴橋風月」は、イデアが展開するお好み焼きチェーン。大阪・鶴橋に本店を置き、創業から70余年で国内70店舗以上を展開しているほか、海外ではアメリカ、台湾、韓国、タイと、これまで4カ国に出店してきた。AEON香港とはInvestHKの関連プログラムを通して戦略的提携を結んだことを、5月に発表していた。オープンにはイデアの五影隆則社長も駆けつけた。
同店の特徴の一つが、調理する様子を客が楽しむことができるよう、スタッフが目の前でお好み焼きを焼くサービス。今回はフードコートスタイルの店舗だが、店舗の前面に焼き場を設け、レストランスタイルと同様に客が調理の様子を見ることができる、オープンな店舗デザインとした。
当面は、シンプルな「大阪焼(ぶた玉焼き)」(59香港ドル)と、お好み焼きの上に焼きそばをのせて焼き上げる「摩登焼(モダン焼き)」(75香港ドル)をメインに提供する。キャベツを多く使い、「焼き方にこだわった」という日本の味を再現するため、スタッフは日本の店で数カ月間、焼き方の研修を受けた。創業以来製法を変えていないというソースやマヨネーズなども、日本と同じものを使う。
メニューは今後、順次拡大していく。イカ、エビ、豚、牛肉などの具材を使い、独自の焼き方で提供する同ブランドの看板メニュー「風月焼」(69香港ドル)も、8月中旬から提供を始める予定。
今後提供を予定しているメニューの一つ「極上海鮮風月焼(シーフードミックスプレミア玉)」(99香港ドル)は香港限定メニューとして開発。具だくさんが特徴の風月焼に、さらにカキ、ホタテ、有頭エビ、日本産のた卵をのせたボリューム感のあるメニュー。日本の店はインバウンド客の利用も多いが、香港人は具がたくさん入ったメニューを好む傾向があることから、通常よりもさらに具だくさんのメニューを開発したという。
AEON香港取締役の久永晋也さんは「今後、香港内で同ブランドを複数店舗展開していくことも検討している。そのためにも1号店をしっかりと軌道に乗せていきたい」と意気込む。
営業時間は10時~22時30分。
●=草かんむりに全。