佐賀県のアンテナ的役割を持つレストラン「佐楽」(12/F OLIV, 15-21 Sharp Street East, Causeway Bay, Hong Kong TEL 3620-3491)で12月11日、佐賀市、唐津市、鹿島市がメディア向け合同プロモーションを行い、今月31日までの限定メニューを発表した。
「食のアカデミー賞」とも呼ばれる「アジアベストレストラン50(Asia's 50 Best Restaurants)」の次回授賞式が2020年3月24日、佐賀県武雄市で開催されることが決定している。これまで、シンガポールやバンコク、マカオなどアジアを代表する国際観光都市で開催されてきたイベントが日本で初めての開催となり、アジア各国から一流シェフらが集まることからも、アジア全体からも注目が集まる。佐賀県産業労働部の井崎和也さんはあいさつで、「古い時代から日本の玄関口として多くの文化が育まれた佐賀は、有田焼、唐津焼などの歴史もあれば、玄界灘と有明海という2つの異なる性格を持つ海があり、佐賀平野の豊かな自然の恵みで農水産物が作られている」と環境の良さをアピールした。
佐賀市の野菜や加工品などを扱う「そよかぜ館」は、同社の冷凍干し柿を香港に持ち込んだ。松梅地区のほし柿の歴史は古く、一つ一つ柿をちぎり、皮をむき、ひもでつるして出来上がったものを季節を選ばず食べることができるようにと急速冷凍して品質を保っている。「干し柿白和え」(58香港ドル)や「干し柿とみつせ鶏生ハムの天ぷら」(88香港ドル)、「近世豚のロースト干し柿ソース」(188香港ドル)など、干し柿の甘さと食感を生かして、さまざまなタイプの料理に仕上げた。
普段の営業時から「呼子イカの姿造り」はメニューにあるものの、今回は国内でも注目度が高まっている唐津市の「Qサバ」を香港市場に紹介。完全養殖で育てられたサバは、年間を通じてほどよい脂身や弾力もあり、甘みのある味わいをもつのが特徴だという。香港でも度々取り上げられるアニサキスがこれまでに見つかった事例はなく、安心して食べることができるのも特長の一つとして挙げる。Qサバは「サバとカラフルミニトマトのサラダ」(188香港ドル)やサバ茶漬け(88香港ドル)で提供する。
Qサバのサラダにも登場したフルーツトマトは、鹿島市の岩永ファームで取れたもの。試行錯誤を重ね最終的に商品化できたトマトは、赤いものだけでなく、黄、緑、紫などさまざまな色に仕上がるように育てている。皮は固くなく、味のバランスも良く、少しずつ味わいが違うなか、参加者の香港人には酸味の少ない黄色のトマトの評価が高かった。
ほかにも同店では、佐賀酒6種の酒を含むアルコール類の2時間飲み放題(21時30分以降)を実施するなど、忘年会シーズンに合わせて利用しやすいプロモーションを用意している。
営業時間は18時~翌2時。