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上環におまかせ一本の店「tanigawa」 谷川茂シェフが香港に帰り咲く

素材を生かした料理を提供

素材を生かした料理を提供

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 多彩な日本食の店がある香港で、最高級ホテル、フォーシーズンズなどで腕を振るってきた料理人・谷川茂さんが5月24日、上環(Sheung Wan)に「たにがわ(tanigawa)」(Upper G/F., 263 Hollywood Road, Sheung Wan, Hong Kong TEL 3619 9515)をオープンした。

落ち着いた雰囲気の店内の様子

 谷川さんは18歳で大阪の「なだ万」に入り料理人としての一歩を踏み出し、2代目「和の鉄人」でもある中村孝明さんにも師事するなど、東京都内の有名料理店でも修業を重ねた。香港との関係は、フォーシーンズにある「稲ぎく」のチーフエグゼクティブに就任したことが始まり。「元々は稲ぎくで働く人材を探してほしいと頼まれていた。打ち合わせで香港に来たら、結局、私が働くことになった」と笑いながら話す。

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 香港で働く決め手になった理由は、「当時、厨房には25人位のスタッフがいたが、みんな楽しそうに働いていた。日本だと先輩とかが後輩に技術を教えないといったことがあったりするが、香港ではちゃんと教えていた。しかも、日本人料理人よりレベルの高い香港人もいたくらい」と振り返る。18歳の時に料理の修業を始め、楽しかった時代の原風景と重なったからだと言う。

 さらに、ソウル、東京で働いた後、現在のオーナーから再び香港で働くオファーを受け、再び香港に渡り、今回のオープンとなった。谷川さんは、演出としてプラスチック製の葉っぱなどを飾り付けとして出す店もあるが、そうした飾り付けは一切しない。わん物でも、かつお節と昆布以外にも、料理に使う魚の骨も利用してダシを取ったり、鉄板焼きに出てくるトマトは「しっかり」と焼いてから出したりするなど、決して付け合わせとして考えず、一つの料理として向き合う。素材一つの調理の仕方にもこだわるなどして、「おいしさを追求している」という。

 料理は、1,500香港ドルと1,800香港ドルの「おまかせ」のみ。現在は夏メニューとして提供し(両方とも8品)、季節ごとに変える予定。1品目は「水なす おくら みょうが レモンみそ掛け」(共通)など、料理名ではなく素材の名前をそのまま品書きに記している。4品目は料理が異なり、1,800香港ドル=「うなぎ ごぼう 木の芽焼き」、1,500香港ドル=「帆立 赤かぼちゃ 木の芽焼き」。6品目は、前者=「和牛ロース トマト 鉄板焼き」、後者=「和牛 リーキ すき焼き」といった具合だ。

 ランチはセットのみで、それぞれサラダ、小皿、ご飯、みそ汁、デザートが付く。銀だらのみそ焼き「味噌焼銀鱈魚(Black Cod with Miso)」、エビフライ「炸蝦肉(Shrimp Cutlet)」(以上300香港ドル)、うなぎ料理「鰻魚飯(Grilled Eel Rice)」、アンガス牛の鉄板焼き「安格斯牛?鉄板焼(Angus Beef Teppan Yaki)」(以上400香港ドル)と4種類と季節物、刺し身、炒め物、焼き物、釜めし、デザートの6品が付くおまかせ「套餐(Omakase Course)」(680香港ドル)がある。

 営業時間は、ランチ=12時~14時30分、ディナー=18時~23時。日曜定休。

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