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香港の15カ所目のボーダー「蓮塘/香園圍口岸」供用開始 当面は貨物のみ

15カ所目のボーダーの供用が開始した香港

15カ所目のボーダーの供用が開始した香港

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 香港と深センを結ぶ新しい入境ポイント「蓮塘/香園圍口岸(Liantang/Heung Yuen Wai Boundary Control Point)」の供用が8月26日、始まった。土木工程拓展署(Civil Engineering and Development Department)が発表した。

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 香港には、香港国際空港(HKIA)、羅湖(Lo Wu)、港澳客輪碼頭(Macau Ferry Terminal)、高鐵西九龍(Express Rail Link West Kowloon)、港珠澳大橋(HZMB)など14カ所の税関があったが、新しい入境ポイントはは15カ所目、陸路の税関としては7カ所目となる。

 深セン東部へ車で向かう場合、文錦渡(Man Kam To)と沙頭角(Sha Tau Kok)を使うことが多いが、車両をもう少し分散させようという狙いがあるほか、恵州や汕頭など広東省東部へのアクセスを向上させようとするのが目的。人の流れより物流に主眼を置いた税関となっている。

 元々、香港と深センの両政府が2006年に共同で研究を始め、2008年に建設を推進することが決まった。当時、この計画を推進したのが発展局長(Development Bureau)だった林鄭月娥(Carrie Lam)行政長官だ。2018年中の完成予定だったが、工事のミスなどが発生し、26日の供用開始となった。

 上層階は、観光客、自家用車、観光バスが利用し、下層階は貨物と公共交通機関用のフロアになる。合計29カ所の検査ゲートが設けられ、1日あたり3万人と1万7850台の車両(うち1万5000台が貨物、2000台がミニバス、850台が大型バス)の税関業務をこなす能力を備えるが、当初は7700台の車と1万7500人程度に抑える計画。2030年には車の処理能力は2万600台にまで拡大させる計画だ。

 各種税関業務の時間短縮を図るため、ドライバーの出入境検査と貨物検査などをワンストップで行うよう工夫したほか、特に深?側から香港に入る場合は、税関審査の手前に衛生署(Department of Health)のチェックポイントを設け、ドライバーの健康状態も確認する。ただ、新型コロナウイルスが終息する気配を見せないため、当面は貨物車両のみで、観光向けのバス、一般の車などは利用できない。

 香港北東部の道路網はあまり発達しておらず、この税関を創設するため、粉嶺公路(Fanling Highway)の九龍坑(Kau Lung Hang)インターチェンジを起点・終点に香園圍税関とを結ぶ全長11キロの高速道路を建設した。これまで九龍坑から打鼓嶺(Ta Kwu Ling)までは24分かかっていたが、この道路の完成で8分に短縮される。九龍塘(Kowloon Tong)から惠州に向かうバスでは、約30分の短縮効果があるという。

 林鄭月娥(Carrie Lam)行政長官は「この新しい税関で香港と深セン、広東省東部との距離が近くなり、物流がより効率的になる。香港、マカオ、広東省が1時間の生活圏となり、大湾区建設に有利なインフラを提供することにもなる」と意義を強調するなど、香港政府として、さらに中国との経済的結びつきを強化しながら発展を目指す選択をしたと表明した。

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