Google香港は12月12日、2023年の検索ランキングトップ10を発表した。
ニュース部門の1位はインフルエンサーのバラバラ殺人事件の被害者なった「蔡天鳳(Abby Choi)」だった。人物の部門は地下鉄駅で行方不明となり8日後に馬鞍山(Ma On Shan)にある公園で発見された「曾憲哲(Matthew Tsang)」がトップになった。海外旅行先の天気で1位に輝いたのは「東京」で、トップ10には大阪、日本、京都もランクイン。日本全体が旅行先として人気があることが天気の面から証明された。
「ニュース」のトップだった「蔡天鳳(Abby Choi)」は、資産家でインフルエンサーだった蔡さんが元夫の家族からお金を巡って殺された。ゆがんだ家族関係やバラバラ殺人ということから香港社会を震撼(しんかん)させたほか、日本の番組でも大きく取り上げられた。2位は仮装通貨プラットホーム「JPEX」で、被害総額は14億香港ドルに上る香港最大の詐欺事件。3位は日本では台風14号と呼ばれた台風「小犬(Koinu)」だった。10月に香港を襲った台風の名前で、前月に線状降水帯による集中豪雨で甚大な被害を被ったこともあり、検索件数が多かった。
「人」の1位になった17歳の少年「曾憲哲」はMTR石門(Shek Mun)駅で確認されたのを最後に、行方不明に。8日後、馬鞍山(Ma On Shan)にあるカントリーパークと呼ばれるハイキングなどをするような山中で発見された。
Googleは他にも、さまざまなカテゴリーの検索結果を発表しており、「不動産」の1位は大圍(Tai Wai)にオープンしたショッピングモール「圍方(The Wai)」で、「グローバルニュース」では「以色列加沙衝突(War in Israel and Gaza」、つまりイスラエルとガザ地区の戦争だった。「映画」にでは、香港映画の興行収入で歴代1位を獲得した「毒舌大状(A Guilty Conscience)」(邦題:毒舌弁護人~正義への戦い~)が、検索の数でもトップになった。
「ショー」部門で検索数の頂点になったのは、TVB(無線電視)製作の「新聞女王(The Queen of News)」。11月20日に始まったばかりのドラマだが、テレビ番組のニュースアンカーの争いなどをリアル描いており、人気が高い。
「東京」が検索1位になった部門が「海外旅行先の天気」。大阪、日本、京都もトップ10入りしており、いかに日本が香港人の観光地として人気が高いかを証明するものとなった。「イベント」では「書展(Hong Kong Book Fair)」がトップに。同展は夏の香港の風物詩的なイベントで、100万人規模が参加する。動員数が多いことから本以外でも商品をアピールするために出展する企業や自治体も多い。
「スポーツ」では、なでしこジャパンも活躍したのが記憶に新しい「女子足球世界盃(FIFA Women's World Cup)」で、香港人気ナンバーワンスポーツは今でもサッカーということが改めて証明された。ゲーム部門で1位になったのは「霍格華茲的傳承(Hogwarts Legacy)」(邦題「ホグワーツ・レガシー」)。ハリー・ポッターの小説を舞台とするロールプレーイング・ゲームがランクインしている。
Googleは香港でも大きなシェアを握っており、広告と同様に香港の世相を反映する鏡として認識されている。