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群馬のひもかわうどんを香港「金所」で グループ内店舗の限定メニューが生まれる場所として

香港に登場した群馬のひもかわうどん

香港に登場した群馬のひもかわうどん

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 群馬・桐生の郷土料理「ひもかわうどん」を主軸に展開する「金所」(G/F., 52 Li Tak Street, Tai Kok Tsui, Kowloon, Hong Kong TEL 36898807)が1月7日、大角咀(Tai Kok Tsui)にオープンした。同店はつけ麺の「隠家ラーメン工場」、ステーキ専門店「三ステーキ」「混乱ステーキ」などを仕掛ける陳方藤(Meter Chan)さんが手掛けるKINTARO GOURMET GROUPが展開する。「金所」は、「金太郎料理研究所」を短くした名前だ。

すっきりとしたカウンター

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 同店がオープンしたエリアは飲食店展開に絶好の場所とはいえない場所だが、「ここに出すことでグループ内の店舗の期間限定メニューを考えたり、香港のはやりなども見ながら定期的に業態やブランドを変更したり試したりすることを契約当初から考え実行してきた」という陳さん。今回は日本のテレビで見た「ひもかわうどん」に面白さを感じ、実際自分の足で群馬の店をいくつも訪れて香港にアイデアを持ち込むことにしたという。当初は群馬から乾麺で輸入することも考えたが、どうしても価格が高くついてしまうことから、半年以上麺の研究を重ね、自社の製麺機なども活用しながら、香港でも「ひもかわうどん」を作り、今回のオープンにこぎ着けた。

 店内はカウンターと4人掛けの個室が2つの全19席。壁には日本から購入した絵にオリジナルの同社のロゴを組み合わせた作品を掛けるなどしたほか、黒でシックな内装に仕上げた。

 今回、「紙のような麺」に最もこだわったと言う。「薄いと気泡ができてしまったり、厚いとツルツルとした食感が失われてしまったり、ちょうどいい薄さにするのがなかなか難しかった」と話す陳さん。研究しながらでき上がったひもかわうどんの大きさは1枚が12センチ×10センチにもなる大きさで、しっかりと食べ応えがある8枚を基本とする。冷たいものと温かいもの、温かいうどんはつけ麺タイプで食べるメニューも用意した。

 例えば、冷たい「ざるひもかわうどん(一味)」=55香港ドル。「ざるとろろひもかわうどん」=76香港ドル。温かい「かけひもかわうどん」=56香港ドル、「鴨肉入りかけひもかわうどん」=75香港ドル、「鶏肉入りざだしひもかわうどん」=86香港ドル。ほかにも梅干し入りのだしのスープなども用意する。かつおだしのスープにはザクリと切った長ネギや三つ葉なども入っている和風のスープだ。

 今回、「価格を抑えることにもこだわった」と言う。「家賃や人件費が高いといわれる香港でもやり方はある」と話す陳さん。同グループは、いずれの店も「日本に近い価格設定」を目指しているため、日本との結びつきを軸にしながらも、メニューをシンプル化してロスを少なくし、クオリティーコントロールにもこだわるほか、なるべく早く提供することで回転数を上げて1日に提供する総量を増やすなどの努力をして価格を抑えているという。

 「ここには友達を呼んだり、新しく知り合う誰かと会話を楽しんだりするような場所にしたい」とも。会社設立から20周年、飲食業に特化してから約10年、ここ数年経営者として店に立つことが少なくなり、自分のステージも変わったことを少し寂しく思い、今回はできるだけ自ら調理場にも立つことを楽しみにしていると言う。

 営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=18時~21時。うどんが売り切れ次第終了。月曜定休。

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