香港で日本のかき氷を提供する人気店「Shari Shari Kakigori House 氷屋」の本店が4月30日、銅鑼湾店(G/F, 38 Haven Street, causeway bay)近くに移転オープンした。
昨年で10周年を迎えた同ブランドは現在、香港内に5店舗を構える。氷は常に日本から輸入するだけでなく、トッピングについても、佐賀のイチゴやユズ、福島の酒かすなど積極的に日本の食材も使い店舗展開を図ってきた。銅鑼湾本店の外には常に行列ができ、店内も隣の席が近く、くつろぐ環境ではなかったことから移転を決め、創業当時の通りである希雲街に戻った。
新店舗は高級レジデンスのグランドフロアに構えたことから、天井も高く、奥行きもある。通路幅も香港では比較的広く、観葉植物や販売コーナーも設けた。当初は店内でも容器にも使う「津軽びいどろ」のグラスの展示販売も試みるなど、日本らしさも追求した。広々したオープンキッチンで、かき氷の製造風景が見られる店内に仕上げ、約40席を配置する。
同店の人気メニューには「ほうじ茶&抹茶」(135香港ドル)や「マンゴー&ココナツ」(130香港ドル)などがあるが、銅鑼湾店オープンを記念して、季節限定メニューと新メニューも投入した。
季節限定メニューは「ピンクグアバ」(135香港ドル)で、「銅鑼灣で始めたかき氷機の色がブルーだったことを思い出し、そのかわいらしい機械の色を記念として出したくて、ライムフレーバーに仕上げた」という。「さっぱりとしたこのブルーフォームとマッチするフレーバー&色としてピンクグアバとマンゴーを採用した」とも。
新メニューの「ブルーベリー」(135香港ドル)は、ブルーベリーに濃厚なチーズフォームとさっぱりとした濃厚なブルーベリーソースと果実を組み合わせている。ソースには水分の少ないギリシャヨーグルトを使って「とろっとしたヨーグルトらしい舌触りにこだわった」という。
もう一つの新メニュー「ティラミス」(135香港ドル)は、チーズフォームと底にマッチするほろ苦いココアパウダーをたっぷり使った。中にエスプレッソケーキとチーズフォームも入れている。今回、新しくイタリア製のエスプレッソマシンを導入したこともあり、今後はドリンクメニューの拡大も検討している。
香港では食事の締めくくりにデザートを楽しむ習慣が根付いている。食後のデザートは、単なる甘味ではなく「会話を続ける場」としての役割を果たし、香港の外食文化において重要な社交の一部となる。さらに、銅鑼湾エリアは学校も多いことから普段から学生の利用も多いが、回転率が命の香港にあっても、「銅鑼湾は意外と大きな箱のカフェが少ない。平日の午後は学生のお客さまが多いので、カフェのように勉強するのに使ってもらってもいい」と日本人店主の武慎吾さんは話す。
「10年前にオープンした初期店舗と同じストリートに戻って来られたことに特別な思いがある」と武さんは振り返る。「かき氷文化を根付かせたい。香港に還元したい。香港のデザート文化を継承して、出す物は時代とともに変わりながらも、文化は残す。香港と香港人みたいな関係が好きだから」とも。さらに、「香港で一番と言ってもらえるようなデザート店にしていきたい。日本の味や日本の素材を引き継ぎながらも、多方面に目を向けて香港の人に喜んでもらえるようなメニューを出していきたい」と意気込む。
営業時間は14時~22時。