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香港の再開発「啓徳体育園」、モールは年内完成へ ナムコも出店へ

旧啓徳空港(Kai Tak Airport)跡地で建設が進められている「啓徳体育園(Kai Tak Sports Park)」

旧啓徳空港(Kai Tak Airport)跡地で建設が進められている「啓徳体育園(Kai Tak Sports Park)」

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 旧啓徳空港(Kai Tak Airport)跡地で建設が進められている総合スポーツゾーンの「啓徳体育園(Kai Tak Sports Park)」の工事が進み、同施設内に建設中の小売り施設が年内にも完成するスケジュールが固まった。メイン施設である主場館(Main Stadium)では外壁のパネルなど取り付けが終了し、オープンに向け着々と工事が進んでいる。

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 啓徳体育園は旧啓徳空港の海に突き出していた滑走路の根元や旧ターミナル周辺に建設されるもので、28ヘクタールの広大な土地に各種スポーツ施設を中心に、ホテル、公園なども整備し、香港のスポーツハブの役割を果たすことを目指して2018年に着工した。

 メインとなる施設は、開閉式の屋根を持つ最大5万人収容の「主場館(Main Stadium)」。7人制ラグビーの香港セブンズやサッカーの国際試合、コンサートなどを開くことを視野に入れている。国際レベルの大会を開催可能な400メートルトラックを備えた陸上競技場の「公衆運動場(Public Sports Ground)」は5000人を収容し、トラック内側には国際規格のサッカーグランドも完備する。

 「室内体育館(Indoor Sports Centre Building)」は室内競技用の施設で、卓球であれば5000人、バドミントンは7000人、バレーボールとテニスは7800人、バスケットボールは9000人、ボクシングなどのリング系のスポーツは1万人など、コートや器具によって柔軟に席数を変えることができる設計が特徴。施設近くにはホテルを建設し、公園、サイクリングロードを造成するなど、屋外活動も楽しんでもらえるようにする。

 スポーツにまつわる施設が多い中、年内のオープンを予定するのがショッピングモール「啓徳零售館(Kai Tak Sports Park Mall)」。K11などを経営しているデベロッパー最大手の一つ、新世界発展(New World Development)が運営する。主場館に隣接するモールの広さは70万平方フィートあり、最大5フロア分の高さを誇るタワー3棟を建設し、合計200以上の小売店や飲食店が軒を連ねる。

 全体のうち3分の一のショップはスポーツと娯楽関係のテナントが入居するほか、アスリートを養成する「運動学院」も併設。プロのコーチが選手を指導し、オリンピックなどでの成績向上を目指す。

 「アディダス」は、「科学技術の創造と運動を通じた生活」をテーマにした店を開くほか、「デカスロン」もスポーツとライフスタイルを標ぼうしたコンセプトショップを開く。

 「ナムコ」のアミューズメントパーク開設も決まった。現批点で詳細は不明だが、ナムコはスポーツに絡む豊富なゲーム資産を持っており、それらで遊べる施設が期待されている。

 飲食店街は、九龍東地区最大の3万2000平方メートルを誇る。中華、日本、韓国、東南アジア、欧米の味が楽しめるレストラン70店を収容予定。日本食では、ラーメン「周月」が九龍初出店となるほか、天ぷら店「魚天」などの名前も挙げられている。イオンスタイルのスーパーも出店する。

 ペット同伴の飼い主のため、屋外に2万平方フィートのレストランやバーも併設した。香港人経営のコーヒーやワインにフォーカスした「山●●(San Ka La)」、パンケーキ専門店「the Pantry」、「グレイハウンドカフェ」などが店を構える。

 全体の完成は2025年を予定。

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