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西沙にスポーツ複合施設「GO PARK」 ザハ・ハディド事務所設計

「新鴻基地産」(Sun Hung Kai Properties)が手掛けるスポーツ複合施設「西沙(GO PARK)」周辺のイメージ

「新鴻基地産」(Sun Hung Kai Properties)が手掛けるスポーツ複合施設「西沙(GO PARK)」周辺のイメージ

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 香港最大手のデベロッパーの一つ「新鴻基地産」(Sun Hung Kai Properties)が3月20日、スポーツ複合施設「西沙(GO PARK)」が今年の第2四半期に完成する予定だと発表した。

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 同社は現在、烏溪沙(Wu Kai Sha)と西貢(Sai Kung)北東部を結ぶと西沙路(Sai Sha Road)沿いにある十四郷(Shap Sze Heung)のエリアに大規模な都市開発を行っている。その一角にスポーツをテーマにしたエリアがあり、その中に総面積30万平方フィートの「西沙(GO PARK)」が今年第2四半期に完成する予定。世界的な建築設計事務所であるザハ・ハディド・アーキテクツ(Zaha Hadid Architects)が設計を担当している。

 沙田(Shatin)、将軍澳(Tseung Kwan O)などは香港政府が計画的に開発した住宅地だが、十四郷も将来の人口増加を見越した大規模な住宅開発。このエリアはほとんど開発が行われておらず、いくつかの村があるだけの自然豊かな場所だった。この土地の開発権を2017年に取得したのが新鴻基地産で、2019年に着工した。

 計画よると、敷地面積805万平方フィートと近年ではかなり大規模な土地開発。延べ床面積は671万平方フィート、住宅面積は469万平方フィートで46棟、9700戸のマンションを建設する。9700戸の戸数は、沙田第一城(City One)や黄埔花園(Whampoa Garden)とほぼ同規模の住宅開発となる。その他、3フロア~5フロアの非住宅面積は72万平方フィートあり、ショッピングモールを建設する予定だ。

 十四郷の大規模プロジェクトは大きく分けてA、B、Cの3つのサイトから成る。サイトAは商業エリアと21フロア~31フロアのマンション17棟を、サイトBは16フロア~31フロアのマンション29棟を、それぞれ建てる。

 サイトCはスポーツをテーマにしたエリアで、敷地面積は30万平方メートル、施設の延べ床面積は20万平方フィート。テニスコート、ゴルフ場、ゴルフ練習場、公園、森林保全のエリア、体育館、学校、教会などを整備する。今年第2四半期にオープンするのはサイトCの第1期分で「GO PARK」と名付けた複合施設。スポーツ、飲食、エンターテインメント、ライフスタイルを総合的に楽しめるという。

外観は流線型のデザインと幾何学的な美しさを併せ持つ未来的な建物で、「自然の景観にも溶け込み、くつろぎの空間を作り出している」という。屋上には公園を設けるほか、サイトC全体を見渡せるようにデザインする。低炭素社会に貢献できるよう緑の植栽もできるだけ多くした。

 場所は、屯馬線(Tuen Ma Line)の始発・終着駅である烏溪沙駅から車で4~8分圏内にあり、今後、周辺地域から十四郷へのバスやミニバス路線も開設予定。仮に1世帯当たり平均3人が住めば約3万人の人口となるが、烏溪沙の人口は約2万人となっており、この住宅開発の大きさが分かる。沙田、馬鞍山(Ma On Shan)などの周辺地区人口を合わせると100万人規模となり、モールとスポーツ施設が全て完成した後は、新界(New Territories)北東部の新しいランドマークになる可能性を秘める。

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