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南九州3県がドライブによる観光指南講座 各地名産品の試食も

南九州への旅行について具体的にイメージをしながら盛り上がる参加者たち

南九州への旅行について具体的にイメージをしながら盛り上がる参加者たち

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 宮崎県、鹿児島県、熊本県の南九州3県で構成する「南九州広域観光ルート連絡協議会」は2月18日、銅鑼湾(Causeway Bay)のHysan Place内にある誠品書店(eslite bookstore)で、「南九州軽鬆自駕遊講座~超Wonder爆Like熱点~」(Southern Kyushu Fun Drive Travel)を開催した。

焼酎、ジュースや野菜、菓子類などさまざまな食材に喜ぶ来場者

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 宮崎、鹿児島、熊本の3県は以前から「南九州観光振興会議」を持ち回りで行っており、その回数は20回を超えるなど緊密に連携している。近年、香港エクスプレスが鹿児島に、香港航空が3県(熊本は現在運休中)に就航し香港人が多く訪れるようになった。日本と香港は右ハンドルの左側通行で基本的な交通ルールが同じであること、個人旅行の割合が非常に高いことから、香港人のレンタカーの利用率が15.4%と韓国の6.3%、台湾の6.5%、中国3.2%、シンガポールの3.0%と比べて突出して高い。これを勘案して、魅力的な車による観光ルートを紹介しようと同講座を企画した。

 講師は、香港で人気のある観光ガイドブックの一つ「終極天書」(Skyyer)の九州版担当である許俊傑(Ken Hui)さん。許さんは47都道府県全て訪れているなど、日本の観光スポットを熟知している。この日は、宮崎空港から熊本を経由して鹿児島空港から香港に戻る走行距離400キロメートルを超える4泊5日のドライブツアーを例に、SNSで多くの「LIKE」がもらえる場所という観点で各地のスポットを説明した。

 レンタカーの借りる手順なども説明し、具体的なドライブで行くことができる撮影ポイントを説明。宮崎県からは朱塗りの神殿が絶壁にあり、青い海に映える景色が楽しめる「鵜戸神宮」、火砕流によってできた渓谷の「高千穂峡」、熊本県からは遭遇率99%という天草の「イルカウォッチング」、樹齢400年以上、高さ14メートルの一本桜「一心行の大桜」、鹿児島県は桜島の景観を庭園に取り入れる「仙巌園」、落差46メートル、幅60メートルの「雄川の滝」などを紹介。食べ物への好奇心が高い香港人も各スポットの説明を聞きながら真剣に地図を開くなど、具体的な旅程を想定して聞き入る姿が見られた。

 講座の最後にはホテルの宿泊券、レストラン食事券のほか、化粧水、ラーメン、しょうゆ、焼酎などの名産品などが当たるラッキードローが行われ、大いに盛り上がった。会場には南九州の名産品を試食できるブースも設置。昨年の秋に世界各地で開催された九州を盛り上げるプロジェクト「The Wonder of KYUSHU」に選定された商品を中心に、3県の特産物が並んだ。宮崎県からはマンゴースコール、きざみツボ揚げ、焼酎「黒霧島」、鹿児島からはさつま揚げ、薩摩酒造の焼酎、熊本からはミカンチップス、ドライトマト、ミニトマトなどの商品が提供され、ブースの前は身動きが取れなくなるほどのにぎわいを見せた。

 今回のイベントについて、鹿児島県政府香港事務所の林祐作所長は「香港人の場合、個人旅行と団体旅行の割合は9対1と圧倒的に個人旅行が多い」と実情に合わせたプランであることを話す。宮崎県政府香港事務所の松宮哲夫所長は「九州にはおいしいものがたくさんあるので、食べ物と観光をより連動させて展開していきたい」と今後の方針を語った。

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