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茅乃舎、香港に海外初の常設店 シティースーパーの角打ち風売り場の一角に

初の海外常設店を香港にオープンした「茅乃舎」

初の海外常設店を香港にオープンした「茅乃舎」

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 「茅乃舎だし」をはじめとする和風調味料や加工食品を販売する久原本家は11月26日、初の海外常設店「茅乃舎」を、銅鑼湾のシティースーパー(Times Square Basement 1,Causeway Bay,Hong Kong)内に新しくできたコンセプトエリア「蔵(KURA)」にオープンした。

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 「買ってそのままその場で食べる」をテーマに、日本の角打ちスタイルを実現した同エリアは、酒、米、みそ、だし、しょうゆなど日本にとっての大事な食の要素を一区画に集め、それを大切なものをしまっておく「蔵」のイメージで名付けられた売り場とイートインスペースで構成される。

 茅乃舎はこれまで約4年間、定期的にシティースーパー内でイベント的に一部商品を販売する機会をもつ中で、香港進出を求める声も多くあり、今回の出店に至った。「蔵」の中で最も広いスペースを占める。同社は台湾、シンガポール、香港と海外初店舗について検討する中、商品をよく理解し、購買力のある香港市場への進出を選んだという。

 展開するアイテムは全部で54種類。定番の「茅乃舎だし」はだしパック30袋入りのものを198香港ドルで販売する。「日本と比較すると、オリジナルのだしが一番の人気商品であることは変わらないものの、シイタケだしや鶏だしの売り上げ比率が高い」と話すのは久原本家の青柳啓三さん。「香港には元々麺文化もあることから、スープに使ってもらったりするベースがあった」と加える。これまでの催事では「ローストビーフに茅乃舎だしをまぶしたらおいしかった」という香港人からの感想もあるなど、固定概念のない食への挑戦があるのもまた、香港市場の面白さだという。これまで要望の高かった瓶の商品や冷蔵アイテムなども今回の常設店では初めて展開する。

 茅乃舎の棚に並んで同区画には、米類、麺類、豆腐、缶詰類、酒など全2000にもわたるアイテムを陳列している。イートインコーナーにはシティースーパー社で長年食品の担当をしてきた小西毅さんが自ら売り場に立ち、その場で缶詰を温めたり、おつまみなどを提案したりしている。小西さんは仕事柄、店で扱っている缶詰などはほとんどの味を知っていると言い、北海道のブラウンスイス牛を使い、発色剤や着色料を使っていない無塩せきの「コンビーフ」(79香港ドル)や、ちりめんを中間干しにして、柔らかい食感を残し、綿実油を使う「オイルちりめん」などを温めたり盛り付けするなど簡単な調理を加えてサポートする。

 缶詰商品でも、その場で器に美しく盛り付けることで、レストランで提供されるようなアイテムとなり、自分で選んだ酒などを開けながら、つまんで楽しむことができる。新潟を代表するアウトドアブランド「スノーピーク」と「久保田」の異業種が組んだ白いボトル「爽醸 久保田 雪峰」(780香港ドル)など、香港では同店のみでしか取り扱いがないアイテムなども目玉に据えつつ、定番の日本酒アイテムは飲みやすい小さいサイズのものから、ゆず酒などまで幅広くそろえる。

 営業時間は9時30分~22時30分。

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